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2013 年 11月 25 日 – パタンナーズライフ

ディティール研究② 2

前回の続きです。
2つを調べたところ年代は40年程差があるのにもかかわらず、股のディティールはほとんど変わっていません。

現在の縫製もさほど変化が無いのは、この縫い方がもっとも効率よく縫うことができるからなんだと、調べて縫って、ようやく納得できます。名も無き工場の方が一生懸命考えて出た結果のデザインなので、なんとも言えないかっこ良さがあるような気がします。
個人的には個性が全面にとかよりも、こんな風に何人もの人間が関わって、長い時間かけて結果として出来上がったカタチに興味が沸きます。


さて・なんでもやってみないとわからないですから・・・
とりあえず66タイプのほうで縫って検証しよと思います。

股ぐりはこんな感じでした。

裏股ぐりの裏に3本の糸が見えているのが気になりますね・・・
さてさてでは縫ってみましょう!!

ひとまずパターンを引いてみて・・・



(白にトワルの色が薄くて見えにくいものにしてしまってすいませんsad

左パンツはちょっとくりぬいていますね。
ここも大事な部分。デニムの生地は正直5mmの縫い代を折るというのが限界な気がします。4mmだと滑脱しそうで怖いなと個人的には思います。






ひとまず見返しを折って、ロックをかけます。(ロックの糸も長めにしておいて、後で中に入れ込んで縫っちゃいます。)

基本糸足の処理はほとんどが、効率を考えて、返し縫いをせずに、どこかの中へ入れ込んでしまう。という処理でした。


前端は三つ折りで縫い流します(パターンを見てもらうとステッチが中途半端なところで消えています)糸足は長く残しておく



次に見返しをWステッチでたたく。(ここも股ぐりの糸は長く残しておく)

これで左のセッティングは完了です。
実際デニムで縫ったことがありますが、アイロンは無しで十分にできると思います。(特に12オンス程度の固めのデニムはやりやすいです)

次は右です。
持ち出し端にロックをかける。


のとき持ち出しの下端は地縫いせずに折り込むだけです。

縫製を少しでもへらす工夫ですね。(厚みを減らすために段差を加えることもあるようです
確かに中の縫い代が飛び出てくることは無いので、地縫い無しでもいけるかと :lol:



右パンツは止まり位置より下に切り込みを入れて、上下で縫い代をテレコに折ります。


ちなみに・・・ファスナー仕様の場合、前中心からのコバをかける位置ですが、カジュアルで3cm幅のファスナーを使用する際7mmか1cmかなと思います。5mmはコバステッチが見えるので、、、


その後地縫い無しでコバステッチでたたきますが、股下まで一気に縫っておきます
これでアイロンをかけなくても、縫い代がきっちり押えられます。

これで右も完成です!!

次回は股ぐりを乗せ縫いします!
ベルトもよく考えられているんだなあこれが :roll:  
男性の生徒さんはお楽しみに!!

後、最近ミシン屋さんで講義をさせてもらったのでその様子をお伝えします!!
お楽しみにー!!

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