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東京のアトリエ講師のこだわりや、物作りの様子をお知らせします。ファッションの情報やイベント告知も行います。
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toukyou-opera – パタンナーズライフ
作成者別アーカイブ: toukyou-opera
ワークベスト(作り直し)①
こんにちは!
引き続き体験セミナー募集中です!入る人数に限りがございますので、気になる方はお早目にお電話下さい!
実際にスカートのパターンを引いて頂きながら説明をしていく講習です!
初心者の方でも出来るようになると、実感して頂けると思いますので是非ご参加下さい!お待ちしております!
東京校 03-5473-1519
セミナーの様子はコチラ↓
http://www.leopera.com/md/?p=5051
さて・・・暖冬ですね
生活はしやすいですが、服飾業界的には厳しいようです・・・
ダウンとかは正直今着ると電車の中だと暑いですね(私だけじゃないと思いますが )気候に左右されるものは売れないんだろうなあと思います。町の人をみたとき結構薄着で自分だけ厚着だとちょっと恥ずかしいですしね
1枚でものすごく暖かいものよりも何枚も重ねて着るほうが、都会の生活では合っている気がします。
最近は何枚も重ねて暑ければ脱ぐという着方をしています。(アイロンかけてる時とか暑くて・・・)
そんな中ベストってその体温調節にすごく便利なんです。スーツ用のベストはなかなか着用出来ませんが、カジュアルなものならモノが一杯はいるので、男としてはカバンにモノを入れなくて済むので便利。
ただ愛用していたベストがボロボロになってしまいました・・・ なので愛用しているベストを作り直してみる事にしました。
+どうせなら気になっているところも修正しちゃいましょう
この子です。随分お世話になりました・・・もう7、8年は着ているものです。
ウールの生地ですが、くたくたになってきて(雰囲気は好きですが)これ以上ぼろぼろになる前にもう一着作っておきます。
残念ながら、自分の体型には合っておらず、背中に当たって裾跳ねているんですよね。。
前の裾が表地が柔らかく伸びてしまっていて、対して裏はスレキなので裏に入り込む状態になってしまっています。アイロンである程度戻してみましたが、それでも出てくるので、パターン的にも調整が必要そうです。
ここは是非ともやりたい部分。昔のハンティング用のポケットでゲームポケットと言われているポケットです。
中全体がポケットになっているという優れもの(正直使った事ないです 何を入れていたんでしょうか)
裏側脇にはコーデュロイのスレ防止の当て布と、肩にはズレ防止のコーデュロイが当ててあります。肩の当て布はホントにズレにくいのでかなり便利です いいディティールです。
脇は2個に分けたポケットが付いています。正直後ろのほうのポケットはほとんど使わないです。
ハンティングとか、釣りとか、小物を沢山もつ用途のポケットですね。パターン引く時にハサミ入れとくとか?うん重いですね
このベストをちょっと修正して作り直してみたいと思います!
・・・と作業をしていたらこんなものが届きました
そうです。忘れていたwゾゾのスーツです
4か月くらい前に注文したので随分かかりましたね・・・さっそくあけてみると真空パックに入った状態で届きました!
え!しわしわ!と思ったのですが、ハンガーに1日ほどかけていると元に戻るとの事。
なんか色んな事をしてくれますね
こちらの方もレポートしていきますのでお楽しみに!
フランスコックジャケット➁
あけましておめでとうございます
2019年今年もよろしくお願い致します!!
さっそくですが、2/24(日)の体験セミナーの募集が始まりました!
年明けすぐに予約がかなり入りました!ありがとうございます!
この分だと1月中に埋まってしまうかも・・ お考えの方はお早目にご連絡下さい!
↓
東京校のみ開催 電話番号 03-5473-1519
では・・・
コックジャケットの続きです。さらっと終わらせようと思い、縫製までやってみました
左がウールで縫製してみたものです。
全体的に少し柔らかい印象になりました。
綿と違い、ステッチで縫い縮みがあまり起きていないので、すっきりした感じです。
身幅はさすがに大きいですね 少し削りたくなります。綿の時の方が生地が固いのでシルエットに厚みがあった様に思います。横に広い立体感のないものになってしまいました・・
綿のほうもそうでしたが、ポケットが固くドレープの出る位置が広いので胸幅も広く見えます。
衿回りは首にジャストで付いている感じで抜けるようには感じません。これが見てみたかったところです。良く見ると写真右側の肩線が湾曲しています。
古着、特に40年から60年くらいのものに多く見るのですが、後ろの肩線が曲がっています。
パターンは↑こちら。
後ろの衿ぐりの位置が相当上がっているのが分かります。あと肩の傾斜がきついですね。
後ろ首周りです。今じゃあまり見ないラインです
着心地を確認すると、
肩先に服の重みを感じ、衿ぐり周りは浮いている感覚がします。
現代の服の場合は、先に襟ぐりの後ろ辺りに圧迫感を感じ、肩先にも張った感覚があります。(体型にもよります。企業が使っているボディのように姿勢の良いひとならこの感覚はないと思います。)
ただ、この服は肩先に乗ってしまっているため、上の写真の様に身頃全体が吊り上がった状態になってしまっています。
私の体型的には今の服の動き難さを考えると、こちらの方が衿も抜けないのでやや好みではあります。吊り上がっているのはイヤですが・・
昔の服のパターンのカッティングの方法も色々あったんだという事と、量産のために無くなってしまった形もあるんだろうなと思います。
袖も今ほど前後差がありませんでした。袖を振ればいいというわけではないですね。
身頃に十分運動量があるため、袖山はすっきりしています。
ちなみに昔のハンティングジャケットで袖が後ろにふっているの見た事あります
多分銃を構えるためなんじゃかなと思っています・・
すべてそうですが、特に衿回り、肩周りの関係は難しく感じます。今後も良く研究していくつもりです。
今回良かったのは異常に肩傾斜が強い服だとどうなるのか?というものが見れて非常に良かったです やってみるもんですね!
ではまた!
フランスコックジャケット①
年内ラストです
年始は1/7から始まります。ご見学等お問い合わせは7日からお願い致します。
2月末には4月期の募集も始まりますので、年明けご見学お待ちしております!
では・・
面白い服(決して良い服とは思っておりませんのであしからず )をもっていたので、これを研究したいなと思います。
フランスのコックジャケット(と古着屋の方は言っていました、ちょっと定かではないです・・)で比較的新しいものかと。60年代くらいかなと思います。(ステッチが環縫いのWステッチだったので。)
なぜ買ったのかというと・・・
ここです。後ろ傾斜がキツイ状態のものだからです。
もっと昔の年代のものでもいいのですが、お値段が・・・
あと傾斜がキツイとどうなるか、それ以外のバランスは比較的現代に近く、判断しやすいので、ちょっと調べてみる事にしました。
フランス系はこのあたりの年代ものはほとんどこんな肩傾斜です。
結果はまあ見ての通り肩先が張ります ものすごくボックス型に見えます 衿の返りも悪いです、、落ち着きがないですね・・
袖の角度はそれなりに上がる状態です。まあ身頃がデカいので上げやすいです。
気になっていたのがここです。ちょっとシワがよってしまっていますが、衿が抜けるという事はありません。後ろの衿周りが浮いている状態です。着た時の首の後ろの圧迫感はほとんどありません。ただ、前述どおり肩先に服の重みを感じます。
袖は振りが弱く、前の袖が余っています。体型の差もあるでしょうが、今の既製品でもここまで前だけが余ることはないです。
また次回お見せしますが、袖山の形がかなり丸く前後で差がありませんでした
また、肩線はかなり後ろに後退しています。今のパターンとは考えがそもそも違いそうです。
仕様として面白かったのが、見返しを貫通で縫っているのですが、途中まででした
吊らないようにする為でしょうが、非常に中途半端な感じ アメリカものだったら下まで縫ってると思います。
ファスナーもがんばって隠そうとしているのですが、完全に見えてしまっています・・・
スリットはかなり強引にカーブさせていました。脇の巻き縫いがあるので無理やりやった
感じですね。
袖の開きは切羽で開く仕様ですが、結構適当・・・ 工夫が見られるというよりも、テーラーの名残とアメリカの量産の流れの間でぶれている感じがします。
ここも謎の見返しの折り方・・多分衿を挟みたかったのでしょうが、折りにくいので無理やり折り込んでやっている感じですね。この折り込みは表から結構見えてしまっています。
ボディに着せるとやっぱり肩先に吊り上がってしまっていますね。
首回りの抜けはないのですが、どうしても気になりますね ブレタス自体が肩がちょっといかり肩なのも相まって結構引っ張られていますね・・
袖口もあっちこっちに向いてしまって安定していません。ついでにパッカリングも起きていています。結構吊っていますね。
これは良く出来ているとはなかなか言えないものですが、今のパターンのラインからは結構かけ離れているので、面白みを感じてしまいます(マニアックでしょうかねえ )
昔のパターンを抜いて形を見てみましたが、良い悪いという判断ではなく、こういう現象が起こるんだという事が分かって面白いなと思いました。
また次回パターンを作ってサンプル作成してみます せっかくなのでウールとかに変えてやってみようかなと思っております。
ではまた年明けに!良いお年を!!
メッシュベルト➁+ちょっとリフォーム
今年もあと2週・・本格的に寒くなってきたのでこれでもかっていうくらい着こんでます。室内での温度調節の為、重ね着重ね着です。洗濯が大変ですね・・・
ベルト作成の続きです。
革は難しいですね!初めてやってみましたが、色々考える事がありましたね・・・
出るとは思っていましたが、段差が気になりますね・・・あとステッチの間隔とか糸の引っ張り方とか・・・うーん練習が必要です・・・
メッシュ状のものに革を挟んだのでボコボコ感が気になります。ここは要検討です・・・あと先の金具(ピン付バックル)は種類があまりないので、これが優先ですかね・・・今回のはあまり好きではなかったです・・・ サイズを先に決めて、それに合わせてヒモの幅を微調整しないと・・
一応完成です。非常に簡単なベルトですが、革はやはり時間がかかりました・・・ちょっと気軽に出来るものではないですね・・・次はハギレ集めてやってみようと思いますが、ちょっと試行錯誤してみたいと思います!
もひとつ
先週コート洗っていました
イギリス軍のステンカラーコートです。手で丸洗いして干したままの状態です。古着屋さんは洗濯して出しているみたいですが、独特の匂いが苦手で古着は大抵のもの自分で洗います。お風呂でじゃぶじゃぶやってしまいます
生地がウールのギャバジンでかなり柔らかかったです。前は比翼明きで総裏です。ミリタリーものっぽい雰囲気があまりないです。
ただ、袖山に多くタテにシワが出ていて気になるので、ここだけほんの少し修正してみようかなと思います。
ひとまずアイロンをかけますが、ウールのギャバはかなりテカリが出るので、厚手の当て布をしました。
中を見てみると、綾スレキの胸増し芯がふらされていたのですが、ところどころほつれが・・・気になるところをリペアしておきました。軍ものは中の作りが雑・・・
袖山のみ外して、肩先に当て布を入れました。
右はアイロンかけないでそのままの状態です。
左はアイロンかけて、袖山に当て布をしてアームホールを5mmほど削っただけですが、大分変わりました。
これ以上はここだけ綺麗になっても変かなと思い、そのままにしておきます
ちなみにこのコートは中にふらしの綾スレキが見返し、裏地の前後ウエスト上くらいまで入っていました。中の生地が固いので表の生地が柔らかくてもそこまで形は崩れていないですね。
また形が崩れる前にパターン作っておきます
ではまた次回!!
スキーパンツ④
こんばんわ
とうとう寒くなりましたね。ただ先週の異常に暑い日はなんだったんでしょうか?
ようやく衣替え出来たらあの暑さだったので戸惑いましたね・・・
あっという間に1年も終わり、年が明けたら次の4月入学の準備です・・・ほんとに早い・・・平成最後らしいですが、全く実感が湧かないですね・・
さて出来上がりましたスキーパンツ。結構苦労しました・・ 間に合って良かった・・・
元型とあまり変わりませんが、ウールにしたことで非常に暖かく、柔らかく仕上がりました
特に膝が物凄く曲げやすく、無茶苦茶楽です!作って良かった・・寒くなってきたので頻繁に穿きそうです。
反省点はバックポケットが後ろ中心側によっているので、モノを入れるとお尻のトップに当たって気になります・・・もう少し脇によせて・・あとは脇のファスナーは正直オーバーパンツではないので、要らなかったですね・・次作る時は無くそうと思います。
普段生活する上で、前のポケットもあまり必要性を感じません。スキーをするなら、ここに物が入るのはかなり便利な気がしますが。
かなり気に入った形なのでもう一個くらい作ってもいいかなあ・・・
↓のパターン見てちょっとやる気が無くなりましたが
ウエストベルト、前パンツ、前見返し、持ち出し 前膝、前下パンツ、裾口見返し
前パンツは脚が結構開いた形になっていました。
アウトドア系で思うのが、真横よりもやたらと斜めのカットが多用されますが、縫製して実感した「縫代薄く仕上がる」ためかなと。うまくダーツを取りながら、仕様面でも生地の厚みを減らしているように思います。ただ縫いズレしやすいのと縫い難さはどうかと思いますが・・・
脇ポケット、前ポケット、後ヨーク、後パンツ、パンツ脇、ファスナー隠し布
やはりバックポケットの位置が中心により過ぎてちょっと使い難いですね。
後ポケット、ベルトループ、後膝、後下パンツ、ドローコード通し布
後膝は上下でダーツをとっていて、より一層膝が曲がる様に作られていました。
裏ヨーク、前裏パンツ、後裏パンツ
サンプルはタックではなくダーツでした。今回は表地がウールで伸びやすいのでゆとりとして考えてタックにしています。これは正解だったと思います。
以上です・・・ ・・簡易版で載せましたが、細かく指示出したり、仕様書考えるだけでもつらいですね
スキーパンツが面白かったので、次はバイク系でも行こうかと思いましたが(懲りないw)面白そうな服を結構持っているので、またの機会に研究です。実際に縫うまですると本当に勉強になります。いつか自分の手持ちの服全部縫いたいですねw調べるのが生きがいですw挑戦し甲斐のあるもの結構あるなあ、、、ボア系とか・・・
ではまた!
スキーパンツ➂
師走前ですね
1年があっという間・・この前10月入学の方が入られたばっかりだったのですが・・
新規の方も慣れてきて「こんな風に服って作られるんだ」と驚きながらも楽しんでもらえているようです 驚いたり、感心されると単純なので嬉しいです
さて、スキーパンツですが、なんとか完成しそうです
前回は細かいパーツを先に縫製したりしていましたが、ここから徐々に形になっていきます。ここが一番ワクワクするところですね
後ろパンツです。ポケット1コ増やしてしまったのでまた時間かかりましたが
手を入れた時あまり引っかからないコイルファスナーにしました。
裏側は一応ファスナーのスライダーが引っかからない様に三角布付けました。手間はかかりますね・・
前明きは特に難しい仕様はありませんが厚みが気になるので・・
持ち出し下端の中縫いをずらしました。ジーパンなんかで見られるテクニックですね。
前のポケットはマジックファスナーだったのですが、開けにくくてあまり好きではありません。なので、ドットボタンにして、さらに隠しドットという仕様に変更しました。表にキャップが見えないタイプですね。
ドットボタンは生地の厚みを確認しないとすぐに外れます。
必要な厚みを確認して生地を足しましょう。
特に生地が薄い場所は2枚重ねています。
表のふくらはぎ内側は2重で、膝の裏はタックにしました。表の伸びにある程度付いていくようにしています。この辺りの縫製の手順結構ややこしかったです
生地の集まるところはズラしても良かったかなと思います。
前明きもドットボタンにしました。
ウエストにゴムを入れましたが、生地が分厚いのであまり戻りません・・ここはステッチの本数を減らして戻りやすくするべきでした。
最後に裾の仕様ですが、2つヒモを通せる金属ハトメはありませんでした すごい特殊でしたね・・・なのでちょっと簡易版にしました。ハトメ裏ももちろん生地をかましています。
全体的には表地が非常に伸びやすく厚みがあったので縫いズレが気になりました。特に表地と裏地の縫い合わせはズレやすかったです
面倒でもヤスリなどかまして縫うべきでした・・・
あとは縫代を多くしたパターンにしましたが、それでも足りなかったようです。10mmの縫代13mmでも良かったかも・・うーん
・・・では次回完成です 年内に終わりそうです!パターンもお見せしますねー
スキーパンツ➁
こんにちは すっかり寒くなりまして、とうとうコートやダウンの出番ですね
そのダウンですが、私は自分で洗っております。
正直不安はありますがどうしても水洗いしたくなるので、お風呂で手洗いしてから洗濯機で30秒ほど脱水し、日陰で平干ししています。
型崩れは若干しましたが、そこまで気にならず満足しております。
ただダメになっても良いもので、試してからにして下さいね
寒くなってきて冬場に穿くパンツ作製中ですが、年内に仕留めたいところ。
ただ意外に大作になってきてしまったのでどうしようと思っています
やはり多い、、、細かいの含めると30パーツ越えました
気軽に作るものではないですね・・
裁断で一苦労です。
パターンは・・・
ぐにゃぐにゃです
ふくらはぎ内側は、擦れる事を考えてか二重になっています。ダーツはおそらく取っておらず、ただ補強のために接いでいると思います。
膝のパーツは4か所からダーツをとっており、膝が飛び出た形になっています。
量はほぼ同じでした。ミリタリーもののパンツだとタックにすることもありますね。
膝の裏側ではダーツをとっており前の膝の形とあわせて横から見た時、「くの字」になる様に作られています。
後ろのヨーク部分はほとんどダーツが取られてなかったと思います。
ファスナーをつけるのであまりカーブにすることが出来なかったのかな?
前も後ろも足がかなり開いた状態で、脇を大量に削ったのかウエストはフィットした状態になっています。
ウエストの前の下がり方がかなり多くて、以前やったジーパンみたいに下がっています。脚は非常に上げやすくなっていました。
完全にスキーなど屈伸する事が多いものに見られるパンツの形でした。
ただのアウトドア系の雨除けのパンツはここまでしないですね、、ミリタリーものでパンツの上にさらにパンツを穿くものがあるのですが、そこから派生してこんなカタチになっていったのかなあと歴史を感じます
細かいパターンはまた最後にお見せするとして、
これ、厚手の生地で硬いからうちのミシンで厳しそう・・・と思い、ウールで少し柔らかめのものでやってみる事にしました
ウールでスキーパンツは見た事ないなあ・・
でこんな素材です
薄手のメルトンです。薄いと言っても、そこはメルトン。十分な厚みはあります。ちょっと仕様も縫製しながら調整しないと分厚くなりすぎて縫えないですね・・・
裏はナイロンかポリエステルでもよかったのですが、綿の素材にしておきました。
表地ウールにポリエステルの裏地だと、仕様的に着ている内表が伸びて裏が吊りそうだったので。
やや目の詰まった丈夫そうな平織の生地です。シャツ生地に近いかな?
さっそく縫っていくと、結構柔らかくて、そのままの仕様だとかなり伸びそうな事が分かりました
まあそうですよね・・・
なので、強度が欲しい所には伸び止めをさらに貼ってみることにしました。
ウエストベルト上端です。コバステッチが表に入っていたのですが、それでも伸びそうだったので裏側にもさらに足しました。ウエストベルトは穿いていると思った以上に伸びます。ジーパンでも結構伸びますのでこれくらいガチガチにしておきました。
逆にベルトループはいつもの4つ折りだと厚みが出過ぎるなと思い、両端2つ折りでステッチで押さえるだけ(端はロックしています)にしました。ほんとは裏振りっていうジーパンのベルトループみたいなのがいいんですが、ミシンないと出来ないので・・
ほかにもポケットのフラップもかなりの厚みが出そうだったので裏は少し控えています。微妙に元のスキーパンツとは別のものになってきています 角が鋭角になっていてかなり無理がありました・・・
ポケット口は丈夫で形も作りやすい綿素材で良かったです。これがウールだと強度が足りないですし、ポリエステルだと口がカーブしているので、吊ってしまいます。
ポケットの中の当て布も、生地の厚みを考えてロックたたき付けにしました。
元は折ってコバステッチだったので生地の薄さを優先しました。
ただ、ロック端ギリギリにかけないと、ポケットに手を入れた時ペラペラめくれて非常に気になります
そんなこんなで生地の厚みや柔らかさの事を考えながら縫製していると非常に勉強になります。生地が変わるとパターンも仕様も変わります。同じ生地だけじゃなく、色んな生地で試してみることの大事さを改めて感じました
でままた次回!
メッシュベルト①
秋らしい気温が続いていますが、そろそろ寒くなりそうです。
電車や出先は暑かったりするので汗をかいて風邪をひかないように十分注意したいです
さてスキーパンツですが、30パーツ近くになり、鋭意進行中ですがちょっと休憩を
そしてややこしいものばかりやっていたので、今回は軽めの簡単なものを。
メッシュベルトです。
いつも生地を裁断した時に余裕をもって買って、残る事が多いです。
皆さんもご経験はあるかと思いますが、そんな余り生地を使ったものです。
気軽に作れるものがないか模索していて、実験的に何個か作成してみます
さっそく・・・
余った生地(今回は13オンスのデニムです。めっちゃ分厚いです)を使ってやってみます。生地は横30cm×縦120cmです。ややバイアスでカットしました(バイアスにカットすることで、三つ編みした時馴染みやすいかと思い試してみます)
これが最大に厚いかなと思うので、ここから調節していきます。
3.5cm幅に1.2mほどで(自分の好きな長さ)で裁断します。
結果の幅を3.5cmにしたかったのですが、何本必要になるかも分からないので、とりあえず5~6本用意しました。
カット出来たら4つ折りですが、片方幅狭くして・・・
真ん中1本ステッチでテープにします。・・・この段階でやな予感・・・
分厚・・・・とりあえず進みます・・・
そこから三つ編みしていきます。最初3本でやってみたら結果の幅が2.5cmだったので、4本にして結果が3.5cm幅です。生地の厚みでも必要な本数は変わりそうです・・
編み込んだ後にふわふわ浮いていたので、アイロンでプレスをかけるとペタンコになり落ち着きました。バイアスでとっていたので馴染みやすかったです。・・・でもやっぱり結構分厚い・・・
小さいベルトループも用意しておきます。ベルトとしては頑丈そうで良さそうですが、縫製が非常に心配・・・
そうです。今回はこれがやってみたかったのです。
そう、後輩がやっているのを見て「楽しそうだなあ」と思いまして・・革です。
ベルトと言えば革を使う事がほとんどです。やってみないと手間が分からないなと思い、やってみました。
ベルト先に使う革のパターンは意味を考えながら、すこしづつ変えていこうと思います。先が尖っている方がベルトに通し易いかな?と、丸だと革の裁断が難しいとアドバイス貰ったのでひとまずこんなカタチにしてみました。
やってみると楽しくてちょっとハマりそうです
今回は革でやってみますが、あまり手軽とは言えないので何か別のやり方も模索しながら進めてみようと思います。
もちろんスキーパンツも同時進行で行きます
ではまた次回!
スキーパンツ①
気持ちの良い季節になりました
行楽シーズンです。
遠出をされる方は服装は慎重に 油断すると風邪ひきますからね。
私は出かけ先の気温と、服装どれくらいがいいか調べてます。
便利になったなあ・・・
さて新規生徒さんも作業と雰囲気に徐々に慣れてきた様子で、おしゃべりで作業がなかなか進まない方もちらほら
でも線がどんどんキレイになったり、服ってこうなってるんだと気付いたり、形になったりの面白さは少しづつ感じて貰えてるようです
最初が一番大変だと思いますが、一緒に頑張りましょう!
では・・何を思ったか好奇心に負けて古着で「スキーパンツ」買いまして ・・
スキー、スノーボードどちらもやりません
運動量やギミックがどうなっているか気になりすぎたので、調べてみました。季節感は丁度良いですね。
サイズは正直合っていません。パンツの上に穿くパンツ(オーバーパンツ)ですからもひとつ上のサイズのほうがいいでしょう。参考までに。
前
膝にダーツがとられて立体になっています。前のポケットはサイドではなく、前に付いています。
横
脇には中のパンツのポケットに手を入れるためのファスナーが付いています。
ポケットではありません。膝がこれだけでも曲がるので非常に穿きやすいです。
後
ヨークの切替利用でポケットがついています。
膝裏にも切替が入っていて、立体的(膝がくの字に曲がる)に作られています。
裏
後ろの裏には水が入ってくることを防ぐためか、前後2重に。通常のパンツだと前だけが多いですね。変わった裏の付け方でこれを確認したかったから買ったようなものです
前ももポケットのフラップはパイピングの縁取りがされていて補強されています。
フラップは手袋をしていても開けやすいようにか、マジックテープでした。
少し変わったところにタックをとっています。生地は少し薄く仕上げられると思います。
脇ポケットは微妙なカーブ ナイロン系なので、難しそう、、
膝のダーツです。かなり出しているので膝が非常に曲げやすいです。
内股側は縫い目がカーブしていて、当て布用の補強布で2重になっていました。
裾のギミックが面白くて、出たコードを収納する布をわざわざ付けていました。
確かにそのままだと裾からぺろんと出て邪魔ですね。
これは正直謎のホック状のもの・・これが何かは引き続き調査中です・・
脇のファスナーです。意味としては、中のパンツポケットにアクセスする。ベンチレーション(温度調節)。着脱のしやすさ。が予想されます。ファスナー端にも布があってかなり丁寧なつくりです。
裏側もファスナー部分が引っかからないように布ありました。縫製的にはちょっと難易度上がりそうです。
裏地のゆとりで目立つところは股ぐり。一緒に縫わず、少し大きくなっていました。
・・・ここの縫製は中縫いでした・・・
生地が重なりすぎるために中縫いにしたのでしょう。カーブ同士を縫うので難しそうです・・
では次回またパターン起こして縫製していきます。
副資材あるかな・・・
ZOZOスーツレポート④
秋ですね
すっかり涼しくなり過ごしやすい季節になりました!
短いですが一番良い季節ですね。気が早い方はもうコートを着ている人をちらほら見かけます。
ただ、今朝の情報だと季節外れの台風が発生していました・・・
もう勘弁してほしいですね・・・
では前回からの続きでジーパンのパターン検証です。
ZOZO 501
前回の着用写真を並べてみました。
全体的に501は大きいですが、それを考慮してもZOZOの方は股上が浅いです。
でパターンも検証してみました↓
そのときちょっと気になったのが、地の目が左右で違いました。・・・用尺少なくするためか、左右でかなり歪んでいました。ミスなのか、わざとなのか?
点線が501で実線がZOZOです。クリックするとアップになります。
前の股下のラインは少し緩めです。ストレートというよりは、流行に合わせてか、ややテーパード(先細りのパンツです)でした。
後ろです
ZOZO 501
前後の比率で考えるとやはり後ろのほうがこのサイズにしては小さく作られているので、お尻がぴったりフィットします。・・が個人的には苦手です。
脇はまっすぐでした。カーブさせてもっとスラックスに近づけるかなと思いましたが、ここはデニムっぽいラインなんですね・・ロックしていたので、もしかしたらタイトフィットの時細くするかもしれませんね。
ZOZO 501
やはり股グリ寸法がかなり短く、わりとぴったり気味なリーバイスより2cmくらいマイナスでした。
私が持ってるパンツの中で一番短かったです。スラックスより短い・・・
股グリが食い込む感じなのはやはりここが短いせいですね。ヒップの寸法がかなり小さいのもあってより一層食い込む感じがします。
スーツを使って計測していないとここまでぎりぎりは攻められないですね。
ウエストは、なんとベルト無しで着用出来ます。
他の方が穿いているコメントなどを見ても、ウエストがぴったり!にびっくりされていたようなので、一番の違いとしては
①ウエストがベルト無しで穿ける。
➁股グリ寸法がスーツのような設定である。
この2つが大きな違いかなと思いました。
この位置の幅が広く、逆にヒップ自体が小さいので、これがタイトフィットのモデルになるとどうなるんでしょうか?裾だけ細いとバランスが悪いと思うのですが・・
ほかにもワンサイズ下のリーバイス501の66モデルとも比較してみました。
点線が501 66モデルで実線がZOZOです。
ZOZOは股グリがやっぱり短いです。比率で見ると、後ろパンツ小さいですね。
まとめです。
「適正」というのが、個人的には「タイトフィット」のイメージです。
スーツの計測だけで、ここまで合わせるという事はすごい事で可能性を感じました。
値段の安さから、出来る事に制限があるのだろうと思いますが、これにシステムのデータが積み重なってより精度の高いパターンがひけるようになれば、もしかしたら高級ラインとかも出るかもしれないですね。
では計測から始まったZOZOスーツのお話。今回で少しお休み。
まだまだ検討の余地も残っていますし、長く穿いてみたらどうなるかもも見てみます。
ジーパンだけではきっちりしたフィット感が分かりませんから、次はジャケット、スラックスですね
もちろんのように納期は遅れています 届き次第レポート致します
ではまた次回!