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東京のアトリエ講師のこだわりや、物作りの様子をお知らせします。ファッションの情報やイベント告知も行います。
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toukyou-opera – パタンナーズライフ
作成者別アーカイブ: toukyou-opera
リフォーム こだわりのある服作り ③
そろそろ4月で新規の方が入学される時期です。
今期は特に継続された方が多く、ほぼ満席という状態になりました。
これからももっと満足してもらえるような講習を用意していきます!
目指せ継続100%です!
ではでは、前回のピヨさんの続きです。
デザインが決定したので、
もっとも重要な生地の特性を考えながら、パターンを引いていきます。
まずは、前回もう既に完成したものをお見せしたプルオーバータイプから
まずは生地を調べてみましょう
糸を解いてみます
上が生地の糸です
燃やして臭いを嗅いでみましたが、化繊のいやな臭いがしませんでしたし、光沢があまり無いことから考えても、綿と考えられます。
糸は撚り(糸は紡ぐ際に撚りをかけ、短い糸を絡めて長い糸を作る方法が一般的です。)が非常に甘いので、強度があまり無く、安価な生地と思います。(多少劣化しているのでもう少し強度はあったかもしれませんが・・・)
縫糸は綿糸だと思います。ポリエステルの糸ではありませんでした。いわゆるカタン糸です。独特の風合いがあり、カジュアルなものに多く使われていて、後染めの製品などに使うと、一緒に同じ色に染まります。
組織的には平織の生地です。綿素材なので1度縫ったところは穴があいたままなので使えません。
ブロードやポプリンのように密に織られておらず、糸も太番手なので、シーチングだと思われます。
シーチングは普通衣料用に使用されることは少ないのですが、何かの余ったシーツをスカートにしたものかもしれません。
シーツに使われるからシーチングとも言うようですし。
プリントは裏側に染み出していることから考えて、一般的なシルクスクリーンによるプリントだと思います。
裏側に染み出してしまっているのが、昔ならではですね。
という分析のもと・・・
パターンを引いてみました!
単純な構造ほど立体感が出しにくいので、私は難しいと思います。
デザインの意図としては「大きなTシャツを着て、ドレープが出た感じ」ということだったので、あまり複雑なことはしませんでした。
ただ前と後ろのフレアの分量は衿ぐりをイセたり(縮めて縫う)して微妙な調整はしました。(このバランスが難しいんです)
肩先は少しドロップさせ、アームホールのくりで袖に少し立体感を出しました。
身頃と袖のバランスがちょっととりにくかったですかね・・・
トワルはコチラ
衿ぐり、ポケットはデザイン性が表れるところなので、微妙な調整をデザイナー(ピヨさん)と一緒に決めました。
今回はこの辺りで・・・次回は縫製です!
お楽しみに!!!
リフォーム こだわりのある服作り ②
こんにちわ、ピヨです
3月も後半にさしかかり、やっと暖かくなってきましたね
前回のオシャクレさんからの続きです。
東京校では今、古着を解体して新たな洋服に作り変えるという「リフォーム衣料作成」をしています
デザイン担当は主に私がやらせてもらっているのですが…、
普段とは違い古着を使用するということで、最初にデザインを起こしてもイメージ通りの材料が揃わない事も多くあります。
そこで、デザインを決めるにあたって3通りのパターンができました。
① デザインを先に決めてから、素材調達をする
② 古着屋に買い付けに行って、その場でデザインを決める(決まる)
③ めずらしいプリントや刺繍・素材等の物は購入しておき、後からゆっくりデザインを起こす。
現時点で数型デザインが上がっているのですが、それらの中から少し分類してみました。
①
リボン付きショートパンツです。
派手目な色使いの花柄で予定していましたが、今回はこのシャンブレー×刺繍のOPを使う予定です
良い点:デザインを考えるにあたって、制限がない。
悪い点:イメージ通りの素材を探すのに時間がかかる。
②
デザイン画はウェストがリブ使いのワンピースです。
この古着の刺繍OPを見つけた時に、同店舗にあったカットソーと組み合わせて新たにワンピースorサロペットを作りたいと瞬時に思いました(完成品はまた後日)
良い点:デザインや素材の事を時間をかけて考えなくても済む。
悪い点:インスピレーションなので意識的に出来ない。
③
現代、そして日本には無い様な大胆な絵画調プリントに一目惚れでした
(今を逃したら次に無いかも っていうのも古着の醍醐味ですよね)
で、プリントを生かして考えたのがこのプルオーバーです <完成!!>
良い点:現代には無い、古着ならではの良さをそのまま生かす事が出来る。
悪い点:先に素材(要尺等含めて)が決まっているので、デザインを起こすのに制限がある。
デザインを決める上で一番辛かった事は、やはり素材調達でした
古着屋を巡るにあたっても、慣れない土地(東京生活一年半)の上、最近古着とも縁遠かったので関東の古着屋事情は皆無です(笑)
なので、ネットで調べたり、身近な人に聞いた所を片っ端から行きました。
<情報を沢山頂いた生徒さん達に感謝です>
逆に楽しかった事や新たに発見した事は、
*古着でもそのまま着用する訳では無いので、サイズが大きかったり、イマイチなシルエットだった
り、少々欠損があってもお構いなしに良いと思える品が購入できる事。
*現代では無いようなプリントやボタン等の副資材を見つけられる事。
*2着と作れない本当の1点物の洋服を作れる事。
そして最後に、
*自分でデザインしたものが形になる事でした。
細かいデザイン内容等はまた追ってUPして行きたいと思いますので、今回はこの辺で…
ではでは次回もお楽しみに~
リフォーム こだわりのある服作り ①
今回から新企画です!
リフォーム!
普通のリフォームではないですよ!
さてどんな企画かといいますと・・・
「古着」
巷には古着がたくさんあります。古着を「生地」と考えました。
そうすれば、現在では、コストの面や、織り機がなくなってしまったなど、希少性の高い、確かな「オリジナル」の生地を使って、本当にこだわった、1着を作ることができる!
なんというのでしょうか、いわゆる「再構築」です。
コストがかかりすぎるので、これは様々なブランドがやりたくても出来ないことです。
たとえ出来ても、値段が高すぎて手が届きません。色々なブランドが試してはいますが、大変な値段します。量産では出来ないということです。
じゃあ自分で作ってしまえばいいのです。それができるのはオペラだけだと思います。
オペラで技術を学べば、好きなシルエット、ディテール、思い通りに出来ますので、
ヴィンテージ、アンティークの生地を使って本当の1点ものを作って満足してもらえるはずです。
作業をしながら、色々出てくる問題点、もっとこうした方がいいんじゃないかという改善点、服を作る上で注意している事、
古着の仕入れ、生地に関する事 など、このブログを通じて少しでも服を作る事が楽しく、難しく、そして達成感があるものとお伝えできればいいなと思います。
ではでは・・・前置きが長くなりましたが、
さあまず何から始めましょう?
デザイン?コンセプト?
みなさんはどこから服作りをされるでしょうか?
生地によって、合うデザイン、合わな いデザインがありますから、まずは実際に生地を見て、作ってみないと分かりません!
私たちはまず、見つけた生地に合わせてデザインし作っていく。という方法にしました。
ですので・・・ まずは生地が無ければ始まりません。
この先どんな風に生地を調達するかは、調べながら、方法を模索していきます。
まあ慣れてきて、画像だけで判断できれば、ネットでもいいですし、高い生地などはオークション・・・ということも考えています。
今回は古着屋に足を運びました。
東京で古着屋・・・ 、といってもいろいろありますねえ。
古着屋は高円寺 吉祥寺 原宿 渋谷 中目黒 あたりがメインで、高円寺、吉祥寺は古着のお店が多く点在しています。
で、購入したのがこれ
ヴィンテージ!!
というほどのものではありませんが、生地として考えた時、今の生地には無い雰囲気を感じます。
まずは、素材がどんなものか分析ですね・・・
(すいません、こうゆうの大好きです・・・)
タグのロゴ、シルエットから判断するとわりと最近のものかと思います。糸はタテ糸にシルク糸を使い、横は綿かと思います。いわゆる柄があるのでジャガードと呼ばれるものですね。
いや、シルクですね。光沢が面白いです。
現在の既製服は柄合わせ(特に日本製)も完璧に合わせられていますが、お国がらか、やや柄がずれています。実際の縫製はどこでされたかは不明ですが、日本ならもうちょっと縫製がきれいでしょうね・・・
縫製している糸は綿糸のようです。ただ、縫製の際に糸と生地に摩擦が生じて、プツプツと穴が開いたようになっています。生地に対して、糸が合っていないという感じです。あとは、ばらしてみて、芯や縫製がどうなっているか確認ですね。
(すいません、やっぱり楽しいです・・・)
こんな形で、新たにオペラにしか出来ない事を模索し、服作りの楽しさを伝えていきたいと思っています。次回は他にも数点購入したのでそちらをレポートしていきたいと思います!
それではお楽しみに!!!!
ボーカラー縫製!
こんにちわ K です。
さて今回はお待ちかねの(?)縫製にはいります。
が、その前に…
今回のブラウス縫製にあたって最も難しいと思われるところが比翼の衿付けとまりです。
この仕立て方に関しては工業用パターンを作るときに色々試行錯誤しました。
紙で折ってみたり、実物を部分的につくってみたり、市場のブラウス縫製も参考にしました。
うーん…しかしなかなか決まりません、襟で持ち出しまで挟む仕様ならそこまで難しくないのですが…
今回は前でリボンを結ぶため少し前を空けたのでそこをどうやって縫うか、
あとは比翼の折り方によっては裏が表に出るのでそれにも困りました。(表と裏では表情が違うため)
で結果、前の持ち出しを別でつくって後からくっつけることにしました。
そこが決まったらあとは難しい事無いので縫っていきます。
まず裁断して印つけ、白い生地は汚れないよう気を使います。芯も貼ります。
先にロックミシンかけてしまいましょう。
身頃ダーツなどを縫って脇で接ぎ合せ裾を三つ折り、
スリットはイメージに合わなかったのでつけませんでした。
※このとき脇を片倒しにする予定でしたが、三つ折りしたときに裾線に段差ができるので、
今回はつながりの見栄え優先で割りに変えました。
自分で縫ってると問題に対しての理解とすぐに対処できるのが強みですね。
前立てを作ります、上に来る比翼側は別裁ちなのでそのパーツを作ってから合体、
ボタンホールも合体の前にかけておきます。(合体したらかけにくくなるので…)
肩線を縫ってボーカラーをつけます。これで身頃完成!
次に袖つけます。スリットあきとタックをつくります。
私はよくタックの向き間違うので気をつけないと…
袖下が縫えたらカフスをつけてボタンホールを作ります。
身頃と合体、ちょっとこの生地だとイセ分量多かったかな?バランス見ないと…
最後に出来上がり寸やシルエットバランスを見てボタンを付け完成です。
さて縫ってみたところの反省と感想です。
やはり、衿付け止まりの仕様が難しかったですね、問題ない程度に若干強引に縫いました
比翼使用とボーカラーの相性が悪いんですかね、
いや、でももっと良い仕様があるはずなのでそこはまた研究します。
ボーカラー自体はただの長方形なので簡単に縫えました。
台衿のシャツなどよりも単純なパターンですがデザイン性がある衿なので皆様も一度チャレンジしてみてはいかがでしょう?
ただこれをバイヤスで縫うとなったらちょっと縫いにくいかもしれません。
ピーコート②
2012年4月入学がもうすぐ始まります。
今期は「カーネーション」の効果なのか、見学の方や、体験セミナーを受講される方も多い気がします。
ただ継続される方も非常に多いので、残り座席数が少ない状況になっております。
入学をお考えの方は、来校前に空き状況をお電話で確認されることをお勧めします。
今回はピーコートの生地の説明から、
前回もお伝えしましたが、使用する生地はメルトンです。このメルトンは綾織りの肉厚の生地でした。
裏の綾目がはっきりでていて、裏を使ってもいいかなといった感じです。
そもそもメルトンって?
経糸・緯糸ともに太く柔らかい紡毛糸を用い、強い縮絨(毛端を絡ませてフェルト状にすること)を施し、表面の毛羽(けば)を短く剪毛(せんもう)して仕上げた毛織物。
起毛はせずに、平織か綾織で織る。毛羽立ちはまばらで一方向に揃っていない。
手触りが柔らかく、非常に厚地で、防寒用に適している。
主な用途は、コート、ジャケット、ハンティング・ウェア、軍服など。
という生地です。
ちなみに、メルトンの語源は、イギリスの有名な狐の狩猟地メルトン・モーブレーにちなんだといわれているそうです。
まずは、途中のアイロン工程で縮まないように裁断前に縮ませておきます。
全体的にスプレーで、霧吹きし、袋の中に入れ、1晩寝かせます。
その後、アイロンで地直しすることで、途中アイロン工程での縮みを防ぎます。
次は裏地ですが、コットンを使ってみようかなと思います。
いつもなら、滑りのいいキュプラを使うのですが、前から使ってみたかったヴィンテージのシャツ生地を使ってみようと思います。
3種類準備しました。全部使うかは、まだ未定です。
結構お気に入りの生地で、生地端の耳の配色がいい感じです。(たぶん使わないけど・・・)
ところどころに織りキズや、汚れがみられるのですが、極力さけながら使っていこうと思います。
後はポケットの布は何にしようかなあと検討中。昔のピーコートを見ると、暖かいコーデュロイを使っていたようなので、探し中です。
ほんとは生地が完全に決まってから、工業用パターンを引くツモリでしたが、先に作っておきました。パターン枚数が30パーツ越えて結構な枚数です・・・
では次回裁断です!(個人的には裁断が好きで、厚地生地のサクサクっとした感触が気持ちいいので、ちょっと楽しみ。)
お楽しみに!
ピヨ ~ボディについて②~
こんにちわ、ピヨです
工業用ボディについて、前回の続きです。
みなさん、ボディってどのようにして作られているか知っていますか?
前回紹介した、当スクールでも一番愛用しているキイヤのキプリス9AR。
こちらのボディーメーカーは昔ながらの製造法で、ほぼ手づくりで作られています。
~ボディが出来るまでの過程~
① 雌型(めがた)と呼ばれる型に厚紙を湿らせて沿わせ、張り子を作ります。
<張り子=布を貼る前の状態のボディ>
② 紙だけだと乾燥した時に縮んでしまうので、上から石膏をふります。
(そうする事で強度も増します。)
③ のりで厚紙を三層に重ねます。
④ ボディの前後を合わせて、首の穴から内側に石膏を塗り、型から外します。
⑤ 出来上がった芯材を乾燥室で一晩寝かします。
⑥ 乾燥したボディの表面をサンドペーパーで削ったり、凹んだ部分を石膏で埋めて表面を綺麗に仕上げます。
⑦ 布張りをします。
(工業用ボディは綿か麻混のしっかりした生地を使いますが、ディスプレイ用ボディは注文客の希
望する生地を使います。)
※1体完成させるのに最短でも3日かかります。
工業用の年間生産量がたったの約1300体。
手作業ならではの台数ですね。
中国では樹脂成型でボディを作っているメーカーもあるそうです。
ただ、それには1型何百万もする高額な金型が必要になる為に、ボディの型数が多いメーカーには膨大な投資となってしまいます。
それよりも、昔からの技術を今に引き継いで、1体1体手作業で作られているのだと知ると、すごく温かみがあり、大事にしようと改めて思いますよね。
そのボディから私たちの手で作られる服も同じですよね。
機械で何でも簡単に作れる現代ですが、だからこそ逆に手作りの良さが伝わると感じます。
最近生徒さんの中にも、普段着やダンス用の衣装等を自ら進んで製作されている方が多いです。
私も負けない様に色々作ってまたブログで紹介させてもらいますね
ではでは今回はこの辺で
ピーコート①
寒い!と思っていたら、最近かなり暖かくなりました。変な天気で困りますね・・・
寒くなってきた年末頃からコートが欲しいなと思っていました。
よし!寒いし、コートは高いし、自分で引いたパターンで作った服を経年変化と共に、着心地を確認できるので、作ってみよう!
来年あたりから着ようかなと思い、すこしずつデザインを調べていました。
ピーコートって?
19世紀末からイギリス海軍が艦上用の軍服として着用していた他、猟師たちの間でも着用されていたそうです。
オランダ語でラシャのコートを意味する pij jekker が語源と言われている。英語では pea coat 、ドイツ語では Caba と呼ばれて、パイロットコートともいうそうです。
デザインや仕様は幅広の衿と、手を温めるために縦に切り込みを入れたマフ・ポケット、碇をあしらったボタンなどが特徴です。
艦橋や甲板などの厳しい気象条件で使用することから、風向により左右どちらでも上前を変えることが可能となっているそうです。片方のボタンが破損してももう片方で止められるという事もダブルになっている理由だそうです。
今のデザインは?
いやあ、ピーコートといっても色々ありますねえ・・・
ドレスっぽいタイプからカジュアルな雰囲気のものまで様々です。全体的にタイトで袖も細い、街着用のデザインのものが多かったように思います。
私は、カジュアルな雰囲気で、ロングのピーコートに挑戦。(巷ではドレスっぽいピーコートで丈が短いものが多いのですが、なぜか苦手で・・・)
ただ、かなり好みは入るし、実験してみたいことも入ると思いますが・・・
素材は主にメルトンがよく使われますが、最近は昔使用されていた重たいメルトンではなく、軽くて保温性のあるメルトンが使用されています。
今回使用するのは、密度があり、やや重いメルトンを使用して作ることにしました。
結構いい素材です。光沢がちょっと強めなので、少しだけドレスっぽい雰囲気になると思います。
てなわけでデザインを考えながら、すこしづつ使用やシルエットを変えていきます。
既製服のバランスを壊さず、ある程度自分の体型に合わせて作ってみます。
・・・自分のパターンは引きにくいですね・・・:oops:
ボタンバランス
に少し悩みました、特に毎回ダブルのボタン位置はバランスが取りにくいですね。
袖に関しては、ドレスっぽいタイプにするか迷いましたが、カジュアルな雰囲気にしたかったので、ボックス型のシルエットにしました。
フラップ幅、両玉縁のポケット位置、袖丈、身幅
は少し修正が必要でしたね・・・
あとは少し修正をかけて工業用パターンに入りたいと思います。
お楽しみに~
生地と副資材選び~個人実践編~
こんにちはKです。
さて、本日はブラウス縫製について…とお書きする予定でしたが、先日生徒さんが
「どうやって生地を選んで手配しているのか?」
「何を基準に副資材を決めたらいいのかわからない。」
といった意見を聞きましたので、これを機会に実践形式で書いてみたいと思います。
私個人の独断と偏見で決めてるところもありますので,あくまで参考になれば…という程度に見てください。
まず生地手配について。
デザイン画を見て生地イメージを決めます。
今回は少しクラシックなイメージなので、少し落ち感があり、マットな光沢で少し薄手、あと一枚で着たいので透けない生地がいいかと思います。
イメージが固まったら早速日暮里で生地手配です。
この業界に関わっている方ならご存知かと思いますが、日暮里は小売OK生地問屋街で、なかなか良質の生地が安価で手に入ります。
いろいろ回って今回はTOMATOさんの激安生地を購入しました。
本館隣の館は100円の激安生地が所狭しとおいてあります、もちろん本館にもありますが、こちらのほうが数が多いです。
ただ、素材の組成がわからないので,化学繊維は使いたくないとか思われているようなら要注意です。
どうしても知りたいようであれば、生地に高温の熱を与えたときにでる臭いで,
化学か天然かの繊維の違いは分かるかと思います。
(厳密に調べたいなら…お金はかかりますがカケン等の機関に調べてもらうといいと思います。)
TOMATOはこういう生地が豊富ですね、でも良質ウールとかはちょっと少なめ、
個人的にウール系でオススメのお店は、向かいのNAGATO(二号店も)さんかアライさんがいいです。
特にNAGATOさんは時々ブランド生地を安価でおいてます。(一反だけとかですが)
さて、次に副資材ですね、今回は芯と釦、糸が必要です。
まず芯ですが、本来ならいくつかの芯を試し貼りしてから決めるのが一番いいのですが、
ここは一気に手配したいので…ここからは個人の経験の判断で、基準を定めて決めていきます。
※すべてが当てはまるわけではないのでご注意下さい。あくまで一例です。
まず、芯と生地を重ねて二枚一緒のときの厚みを確認、どんなに芯がやわらかくても、目が詰まっているものは貼ったとき厚みが出ます。
そうなると、今回は折目がつきにくいので、省きます。
あと芯の伸び方です、動くかどうか?今回は表生地も伸びないし、伸びるようなところに使わないので動かない芯を選びます。
そして、後ろの糊の付き方、糊は細かいドットや線状についてます。(おもにドット状のものが多いと思います。)
さっと触ってひっかかりが強いものはのりがたくさん付いていたり、ドット形状も大きいものが多いと思います。
のりが多いものは薄手生地の場合はみだしてきたりするので、生地との相性で選びましょう。あとはアイロン時間にもよります。
今回はやわらかくて一般的な芯、これも激安でしたのでこれにしました。
もっと詳しく芯地についてお知りになりたいようでしたら、生徒さんには芯地講習等を企画してますのでまた参加してみてください。
次は糸ですね、今回は普通生地用のシャッペスパン60番手を選びました。
糸の選び方ですが、色は生地に合わせるとして、太さは…
●30番手→ステッチ糸(飾りステッチ)
●60番手→普通生地(綿ローン、シーチング等)
●90番手→薄手生地(シフォン等、透ける系)
が良く使われる太さです、あとはよく「80番 シルク形状」といった糸がありますが、これは糸の形状がツルっとしていますので、
摩擦の強いウール生地などに適した糸になります。
最後に釦、これはもう雰囲気に合わせます。
今回は11.5mmの貝釦にしました、プラスチックだと安っぽいので…
但し!天然系の素材の釦はそれぞれ風合いが違うので、ちゃんと柄や発色具合を合せて購入することをオススメします。
手配した日暮里のお店、TOMATOの向かいにあります。店のおじさんがすごくいい人ですよ!
以上が今回の手配の内容でした、参考になればと思います。
トレンド講習ジャケット編 縫製②
オペラの生徒の皆さん、特別講習でプレゼントしたジャケットは縫製されてるでしょうか?
前回は衿付けまでお伝えして、今回は一番の難関、袖付けについてです。
オペラの生徒さんは縫製の途中段階で持ってきて質問できるので、細かくお伝えできますからね!
↓
裏地と表地身頃を前端~衿~前端とぐるり縫製した、袖も片方を付けた状態です。
袖に関しては、慎重なセッティングが大事です。
慣れている方は一発で綺麗にできるでしょうが、慣れない方は、しつけで形を決めてしまってから、縫製したほうが効率がいいと思います。
また、素材によって、微調整が必要になるので、必ず着せつけて確認しながらの縫製は必要です。
絶対に「こんなものかな」と手を抜かないように!1ミリ以下の微妙な調整で全然表情が変わります
あとはアイロンワークが重要。
これは経験値がある程度必要になります。くせとりができなければ袖は付けられません。
地の目が読み取れると、生地にどのような歪みが生じているかが分かるようになるので、生地をどんな風に動かせばどんな立体になるかが分かるようになります。
だからこそ、習い始めの皆さんの一番の難関、地直しが重要なのです。
習い始めた方は頑張ってください!私はまる1日ずっとやっていたこともあります;-)
ゆき綿は共生地を使用しました。
これも袖ぐりの形状に合わせ、くせとりをしてから、袖がきれいに持ち上がるようにカットします。
しつけをかける際に後ろ身頃に少しいせをいれながら、湾曲させてのしつけです。
カーブの形状のまま形を固定してしつけをかけ、正確に縫製するとその形になります。
しつけで形を作ってから、その形を固定するためのミシン、というイメージですね。
最後に前端の見返しがはねてしまっていたので、仕上げアイロン後にしつけ、星止めで形を固定します。
こうすると前端が綺麗にロールするので、仕上がりが全然違います。
完成です!!
完成したものを確認してからがパタンナーの仕事です。不具合を確認し、よりグレードを上げるため、どんな修正をかけるか考えます。パターン、生地、芯、縫製、アイロンワークなどのマッチングの確認です。
今回の反省点としては・・・
パターン上で袖口をもう少し捻りを入れる。
袖口のボタンの重みで袖が落ちていたので、少し袖の振りを抑える。
バスト寸法の設定をあと1センチ小さくするべき。気持ち大きかったかなと。
ウエストでやや伸びてしまって、シェイプさせる量が少なかった。ダーツ量をもう少し増やすべきでした。
など、細かい事をいえばいろいろありますが、実際に縫製することで見えてくる事は沢山あります。
パターンを引いて、立体にしただけでは不具合や生地の特性はいつまでも分からないままなので、パタンナーとしてはもっと修行あるのみです!
ではこの辺りで・・・皆さんも縫ってみましょうね!
ピヨ ~ボディについて①~
今回はボディについてです
以前、パタンナーズライフでもボディについて取り上げた事があるのですが、
今回我がスクールにニューフェイス(?)のボディがやって来たので、新たに取り上げてみたいと思います。
まずは、
ボディとは
ボディには大きく分けて「商業施設等でディスプレイ用や陳列・演出用に使われるもの」と、「服作りに使用するもの」の2種類に分かれています。
演出用ボディ
*DP等用は、着せ付ける衣服や帽子等の雑貨が見栄えする様に作られており、脚部も
ボディの一部としてこだわって作られています。
「服作りに使用するもの」には工業用ボディと、ヌードボディがあり、
工業用ボディ=既製服を作る上で必要なゆとりが入っているボディです。
(ゆとり:・人間が呼吸や動作時に必要とする最小限の寸法
・人が洋服を身にまとった時に、1番美しいバランスで着用できる形を表しています。)
ヌードボディ=人体のサイズに近い形状・寸法で作られており、ゆとりの入っていないボディです。
工業用ボディ ヌードボディ
次は、
スクールで使っているボディについて。
キイヤ
ニューキプリスA体型レギュラー
1981年に発表された初代キプリスから14年後、新たに発表された2代目がこのニューキプリスです。
あらゆる年齢・体型のバリエーションを網羅し、快適な着心地や、より美しいシルエットを追求する事を目的として開発されました。
プロのシェア率も高く、JIS規格の体型区分A体型のサイズにほぼ準拠し、ウエストのサイズは20代の数値を採用してあります。
本校で使用しているのは標準的な9ARです。
その他にも5AR~15ARまで、バスト3cm・ウエスト3cm・ヒップ2cmUPでサイズ展開されたボディが揃っています。
そしてこの中に入っているゆとりはバスト5cm・ウエスト0cm・ヒップ3cmとなっています。
次にアミコのドレスフォームです。
こちらは、Junior(ジュニア)・Miss(ミス)・Tallmiss(トールミス)・Missy(ミッシー)・Mrs.(ミセス)と、年代別で女性の身体の変化を捉えたボディが揃っていました。
しかし現在ではMiss(ミス)のみの生産となっています。
<このMiss(ミス)自体も一時は市場から消えており、昨年9月に再び3rd EDITIONとして、8号・10号のみ販売を再開される事となりました。>
このMiss10(3rd EDITION)が本校に新たに加わったボディです。
並べてみると微妙にシルエットが違うのが分かりますよね
これらのボディをもとに、最初に原型をとりパターンを引いていきます
次回はこのボディが出来るまでの工程等を詳しく調べてUPしたいと思います