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東京のアトリエ講師のこだわりや、物作りの様子をお知らせします。ファッションの情報やイベント告知も行います。
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K – パタンナーズライフ
>カテゴリー別アーカイブ: K
かけはぎに挑戦!
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
ああー春ですね。
嬉しいです、暖かいって最高ですね。
先日の事、知り合いが仕事のスーツの第一釦がふっとんで、そこに穴が空いてしまったとのことで、直してくれないかと言われました。
大きさにして、3mm×5mmくらいですね。
(サラリーマン諸君は、椅子に座る時は釦を外さないとけっこうこうなりますよ。)
正直、穴が空いてしまったらどうしようもないかなぁ…と本人に伝えたところ、けっこう値の張るスーツだったそうなので、ダメもとで方法を考えることにしました。
芯くらいなら貼れるかなーと裏を解体…したいところでしたが、裾をひらいた内側はいろんなところが縫い付けてあり、ボタンのところにいくまで色んな所をほどかないといけませんでした。
値の張るスーツの場合、やはり作り手の加減というものがあります。
仮にすべて解いて元通りにしたとしても、左右の形が違うというのはまずいかなと思い、実行に踏み切れませんでした。
どないしょうかな~と考えていたら、
そういえば、かけはぎ(かけつぎ)というものを聞いたことがあるなと思い当たりました。
かけはぎとは、穴の開いた部分に対して、糸を通して(織って)生地を再生させる技術です。
あれなら解かずにいけるかなと、職人さんがあげてるyoutube動画をみてみました。
色々見てみて、理屈はわかりました。
どうせ駄目もとですし、多少いびつでもボタンが上にくれば隠れてくれるし、きっかけかなぁと考えたのでチャレンジしてみることにしました!(the無謀ですね!)
用意するものは
●細くて長めの針(生地の傷より長く、生地の糸より細い物)
●細い糸(生地の糸より細く滑りがいいもの)
※今回はエースクラウンの#100を使用しました。
あと、生地の中で使われてる色以外の糸の方が分かり易いです。
●生地のスワッチ
です。
まずは生地の組織構成を分析して、どんな織りか見極めます。
ほ、、細い糸ですね。出来る自信がなくなってきました。
組織自体はこの真ん中の綾織かなぁと思います。
ではやっていきましょう。
針に糸を通し、輪っかを作ります。
輪っかはほつれやすいので、解けにくく、かさばらない結び目にした方がいいです。(
では縦糸からやっていきましょう。
スワッチの糸を解いて、生地に埋め込んでいきます。
とてつもなく掬いにくいです!!全然綺麗にいかないですね。
針で生地の織り目を文字通り縫うようにすくって、お尻の糸の輪っかにスワッチの糸をくぐらせて、針を引っ張ります。
それの繰り返しです。
途中何度も糸が抜けたり、輪っかが外れたりしました。
次に横糸です!
やっていくと、糸の輪っかはある程度通して、輪っかが小さくなった時にスワッチの糸をくぐらせたほうがやりやすいという事に気づきました。
しかし、やはり横糸の方が難しいですね。
出来ましたが…うーん自然ではないですね。
ですがまあ、初心者はこんなものでしょうかね…。
最後は出てる糸を切って、生地を揉んで整えます。
うーん…まあ下の上の仕上がりじゃないですか!(泣)
というか、初心者はもっと目の粗い平織りから始めるべきですね。
本当はこのあと芯地とか貼ったほうがいいのかも知れませんが、今回は裏がめくれないのでこのままいきます。
ボタンを付ければうまく隠れてくれました。
しかし、またボタンが吹っ飛んだら困るので、補強の意味で後ろに力ボタンをつけときました。
というわけで、なかなか面白い経験をしたと同時に、かけはぎ職人さんの偉大さを知りました。この後色々調べたら、もっとやりやすそうな方法の動画などもありましたので、興味のある方は調べてみてください。
あとこの作業は目をすごく使いますので、目の疲れが半端ないのと、目が良くないと間違いやすい作業でした。
日々鍛錬しないと、うまくはならなそうです(笑)
続・ヘムレース付の薄手スカートのオーダー
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
冬も終盤に近づき、場所によってはすごい大雪になってしまっているようですね。
インフルも流行ってますし、気の抜けない毎日です。
本校は現在来期の継続をするか否かを生徒さんに聞いております。(2018年4月期の分)
2月24日までには、必ず講師にご相談して頂きますように宜しくお願い致します。
また、事情がある場合はコチラからお電話する場合もありますので、ご了承ください。
そして、2月25日に行われる体験セミナーの残り席数が少なくなっております。
受講を希望される方は、お早めにご連絡頂きますようよろしくお願いいたします。
では前回の続きです。
パターンが完成したので裁断&芯貼りしていきます。
今回はベルト部分が貧弱なのでベルト芯+ゴムのコンビネーションを入れる予定です。
まずは、前身頃のタックをとり、ポケットからつけていきます。
袋布は前回紹介したベンセラーヌ(薄手ブロードのような質感)を使ってます。
後ろはダーツをとって、前とつなぎます。
表地がつながったら裾を三つ折りします。
ここで表地はとりあえず置いておきます。
裏地をそれぞれタックをとり、縫い繋げたら見返しベルトをくっつけておきます。
中側の裏地(ベンセラーヌ)は裾にケミカルレースをあしらい、ベンツ部分は三つ折りして処理しておき、表地と重ねて後ろ中心を縫います(仕様がある部分は縫わない。)
表地のベンツ部分も完成しておく。
この状態で表地にもベルトを縫い付けておき、ファスナーをつけて裏地とつなぎます。
ベルトを中縫いして繋げたら、先ほど言っていたベルト芯とゴムのコンビネーションの芯材を入れます。↓こんなカタチです。伸ばす部分だけオペロンのゴムです。
芯を入れた後縫おうとすると、思いのほかズレ易かったので、布用の両面テープでベルトを固定してから縫うことにしました。
(動きやすい生地の仮止めに便利ですね。)
ゴムをベルトに入れれたら、ゴム部分の手前にステッチを入れます。(それ以外は動いてほしくないので)
そして生地の長さに合わせてゴムを引っ張りながら縫います。
三段くらい縫って、良さそうなのでこれにて完成。
裏側の生地が巻き込まれていないかどうか、良く確認して縫うのがポイントです。
完成品です。
ベンツ部分と中の生地は離れすぎないように糸ループをつけておきました。
動き過ぎると汚くなるかもしれなので、動くとゆらゆらレースが動くくらいにします。
本人に渡しますと、なかなか気に入られたようで良かったです。
薄地でしたけどしっかりとした生地でしたので、とても縫いやすかったですが、それでもベルトの所は少し手こずりましたね。
もっと縫いやすい方法を考えたいです。
ヘムレース付の薄手スカートのオーダー
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
いよいよ年の瀬になってきましたね。
本校でもやるべき仕事がたくさんあるのでバタバタしていますが、皆さんも年末は忙しくなさっている事でしょう。
体調に気を付けながら、乗り切っていきましょうね!
さて、今回はスカートを作ってほしいというふうにお願いされたのでそのお話です。
お願いはされたのですが、、、まあ皆必ずしも欲しい物がコレと決まっているわけではないようで、「なんとなくこんな感じがいい」ということを先方から伝えられました。
●シーズンは秋冬もの、でも重い素材はイヤ(軽くサラっとした生地が好み)
●レースが好きなのでそういうものをあしらってほしい
●仕事でも着て行けるシンプルな形
●ウエストはゴムを入れてほしい。
●ポケットがほしい。
ふむぅ、なかなかアバウトで全く形が浮かんでこないです。
パタンナーとしてはせめてシルエットや丈の感じなどを知りたいところです。
そこで、普段はどんな形が好きで、どういうトップスを合わせるのかというお話をします。形は雑誌のスカートを見せて好みを理解し、さらに自分がどういう形のスカートを持っているのかなど聞きます。 そして
●胸が大きいのでふわっとしたトップスが多い
●自分の背が小さいので、長く広がったスカートだとバランスが取り難い。
●落ち着いた上品な感じがいい。
という事が追加で分かったので、デザインはタイトスカート、丈感は膝下くらいに合わせるということにしました。
デザインも近い写真を見せると、「こんな感じでいい!」とおっしゃられたので、これに近づけて作ろうかと思います。
形はすごくシンプルですね、スリットは恥ずかしいから要らないといわれたので、ベンツに変更です。あとコレにポケットが必要なのですが、”使いやすい形”が良いと言われたので、シームポケットはあきらめることにしました。
次に適当な形を作り組んで考えます。
サイズが9ARより大きい方のものなのでボディと合っていませんが…(汗)
ポケット、、、ポケットが悩むところですね。
あまり後ろにゴムを入れたシルエットを入れたくないのですが、横に入れるとポケットが浮くんですよね。
デザインとして許されるのならいいのですが、両身を作って着てもらったら案の定
気に入られず、サイズが大きく丈も長いとのことで修正はいりました。
その後も何度か着用して修正が入りましたが、最終的にはこんな形でまとまりました。
ギャザーは多少抑えめにし、ポケット口の形も少し変更です。
そして同時に生地も決めます。
冬っぽいけど軽くてレースっぽい…と考えて色々みました。
最終的にこの二つのうち、右→の生地が気に入られたのでこちらにしました。
あとはこのレースっぽいものも欲しいとのことなので、裾にケミカルレースをあしらうことにしました。
そうすると…構造をどうするか考え物です。
単純に裾にレースをたたきつけるのでは、裾に動きがなくチープさが目立ちますし、後ろ中心のベンツ部分が重なりますし、それはなんだかダサくて嫌です、、、
そして裏地は薄くて動くのは、透けたり形状の保持が難しそうなので、春夏用ですが
ベンラセーヌという生地を使います。
この生地はキュプラですが質感が薄手の綿ブロードに近いので、しっかり形が保持でき、かつ縫いやすいかなと思います。
色のバリエーションも豊富で合わせやすいです。
今は裏地も沢山できて選べますね。
そして何気に一番悩んだ芯地ですが、薄地用の芯地ダンレーヌのR0095を使う事にしました!
薄地でも表に出ないそうなので安心です。
以上で素材も決まったので工業用パターンにします。
レースの裾を動かしたいので、それ用のパターンを作り三層構造にすることにしました。
一段目が表、二段目がレース用、三段目が裏地
という構造です。
では次回縫っていきましょう。
ムームー作って②
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
どんどん気温が下がって寒くなっていきますね。こんなに寒いのに次々に台風がやってくる環境に違和感を感じます。(笑)
前回のブログの内容で、ゴムの部分の説明の図解のところで
”4~5コールゴム”と書いてあったのがどういうものか?という質問をうけたのでココでも解答しておきます。
4コールゴムとは、”ゴム糸を4本繋げてできた平ゴム”のことで、数字=大きさではないです。
ゴムの太さにより、その幅はかわりますので、気を付けてください。
↑上の画像のゴムは10コールということになります。
勘違いしやすいですよね、メーカーによって太さが違う理由はこれです。
(なんだか最近ゴムの話ばかりしていますね(笑))
では、続きです。
裁断からですね。
本体の衿ぐり、袖ぐり、ポケットの所に伸び止めテープを貼るのを忘れないようにしましょう。特にくりは見返しにも必要なら貼りますが、今回は衿はフレアを止めるにステッチを入れるのと、袖ぐりは裏コバを入れる予定なので、大丈夫かなと思います。
衿ぐりも、今回は肩線を縫ってからテープを貼ります。
下のスカートパーツもポケットを付けて筒に縫います。
トップスもスカートも、それぞれ筒にして縫い代はロックをかけます。
見返しもくっつけて、それぞれ完成させておきましょう。
上下をくっつけます、大きめにつけた縫い代の中にゴムを入れながらステッチで止めていきます。(ステッチをかけている時は、手で伸ばしながらかけています。)
衿ぐりに付けるフレアーを作ります。
筒にして両端はどちらも三つ折り端ミシンで仕上げます。
衿ぐりに縫い付けます、今回は直線縫いでしたが、ジグザグ縫いで止めた方が良かったかなーと後になって思いました。その方がギャザーが動いてキレイだったかも…
最後に裾にもフレアをつけます。
裾フレアの裾側は、重みが欲しいので普通の三つ折りにしました。
完成です!
衿のフレアは後ろを気持ち長くしています。
後日、本人に渡すと非常に喜んでいたので、とりあえず物としては成功かなと思います。
ムームー作って①
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
いやぁ、10月に入ってめっきり秋らしくなってきましたね。
これから街の紅葉が楽しみです。
そんな中、ふいに身内から「ムームーを作って」という依頼があり、しかもかなり期日が差し迫っているとのことでした。
ムームーは見たことはあるけど作ったことはないなあ…そもそも概念が良く分からないなということで、まずどんなものなのかを調べました。
ムームーとは?
ハワイ諸島の女性が着用する,ウエストのゆったりした華やかなプリント模様のワンピース。ムームーは現地語で〈たち切る〉の意で,その形状からきたものとされる。アメリカ本土で用いられていたガウン風のワンピースが,ハワイにもたらされ,ムームーと呼ばれるようになった。涼しく開放的な衣服で,アロハシャツとならんでハワイの代表的な衣装となった。袖やスカートの形などに流行がみられる。日本でも1960年代初め,夏の家庭着やレジャー着としてとり入れられ,サックドレス風のくつろいだ着心地のよさが好まれている。
とのこと、”断ち切る”の意味のほかに”短く切る”とかもあるみたいです。
素材は木綿と書かれているところが多いですが、アロハと同じ流れなら正しくはシルクなんじゃないかなと思います。(古布を使うはずですし…)
ただ高価格なので、安くてなじみのある綿が最近は多いということなのではないでしょうかと予想してます。
ではササっと作成していきましょう。
希望のデザイン画です。
(・へ・;;)うーむ・・・・
まあ大体わかりました。袖がないので期日内にはできそうですね。
適当に立体で胸のギャザーのところをみながら、どんな仕様にするか考えます。
それで、まず土台となるAラインワンピースを作図します。
着丈は着用して地面から3-5センチ浮くくらいですが、ウエストをゴムで絞る形にしたいので、その分持ってかれる寸法も計算に入れた長さにしないとなーと、考えながら作図です。
ウエスト周りゴムの仕様はこんな感じの仕様にしようかとおもいます。
生地は今回はシルクよりのサラっとした落ち感のある生地を使う予定です。
先ほど記述したとおり、源流はシルクをつかったのではないかとおもうので…。
これは神田にあるアロハ系の専門店で購入しました。
(アロハ生地はすごーく高いです!綿プリントでも良い柄は¥3000/mくらいが平均かとおもいます。今回私は¥1500/mくらいのです)
ちなみにアロハの生地の柄は決まりごとがあり、ハワイアン柄(パンノキ、プルメリア、ハイビスカスやサーフ、フラにかかわる事柄など)に関わるもので構成される柄でないといけないです。私の↑柄はパンノキかな?
今回の生地は柄がハッキリしすぎているので、裏側を使おうかと思います。
←表 裏→
そしてトワル組みです。
ササっと組んだAラインワンピースの上に立体でフレアーギャザーを作り、バランスを見ます。(急いで組んだので雑ですみません、形の雰囲気だけ見たかったので)
丈とフレアの位置が気に入らないので修正、、
こんな感じかなーと、完成パターンを作ります。
今回は全体的にゆったりした形で襟ぐりも広いので、あきなしです。
(ひと手間省けました!)
ポケットもつくりました。(なにかと便利かと思い…)
ではこれで裁断していきましょう!
ウエストゴムの交換とゴムの種類について
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
夏が来たので暑いですけど個人的に嬉しいです。
本校の近辺でも夏祭りが行われ、気持ちがウキウキしますね、これが日本人の性というものなのでしょうか…(笑)
さて、先日私のもとにパンツのゴムがきついから交換してほしいという事で、今流行りのワイドパンツがきました。素材もサラッと滑りのいいものです。
これ、後ろだけギャザー入れてありますけど、内側のベルトの芯になってるのは一種類のゴムテープなんですよね。
作った方は一枚でゴムとベルト芯を兼ねたものを使いたかったようで、厚みのある硬めのゴムテープをチョイスされてるのですが、それがきつく感じたようです。
こういうの、若い人には耐えれてもある程度年齢がいくと着心地が重視されるので、製品提案する方や販売員さんはその辺を気にしてあげるべきかなとは思います。
そこまで安い値段のものじゃなかったようですし…着れるならなんとか直して着たいですよね…そりゃ…と私も思いました。
まあでも、フルで交換すると大変ですしベルト芯としてはよい厚みでしたので、後ろのゴムだけソフトなものに変え、念のため少し寸法も大きくしようと思いました。
今回使用したのは品番がオペロン301というソフトめのゴムです。
これを、図のように接ぐことにしました。
つないでしまえばあとは閉じるだけですので特に苦労はありませんが、縫い代が重なった部分は厚みがでるので、表地の縫い代調節が必要だった事、ベルトループが少しめんどくさかった所で、時間をとられました。
完成!
さてさて、最近巷ではこのようなウエストにゴムが入ったタイプが流行っておりますね。
ウエストゴムも色々と種類がありますので、ここで私がサンプルとして持っているゴムの紹介と備考録を置いておきます。何かご参考になればとおもいます!
手元にあるのは↓です
上から
①オペロン201
最も基本的なウエストゴムとして、以降の説明もこの製品と比較した感想になります。
②オペロン301
201よりソフトで柔らかい、伸び率は201と同じくらい。
③紅鶴 織りゴム
かなり硬めの織りゴム、風合いとしては、今回のケースの最初に使われてたゴムに近い
伸びはオペロンとさほど変わらないが、オペロンより形状が崩れない(ビローンとなりにくい)
④石目ゴム
紅鶴と同じくらい固く、厚みは紅鶴よりある、だが柔軟性はオペロンくらいあり、伸び率も他と比べて優秀。値段が高いのが難点。
⑤ウーリーゴム
かなり伸び率がよく、裏面が起毛してて肌触りがよくやわらかい。ベルト芯のような使い方はできないが、部分使いや裾口にはよいかも、ただやはり耐久が劣っているので形状が保ちにくい。
⑥ボタンホールゴム
201並みのしっかりしたゴムにボタンホールがあるので、比翼や取り外せるパーツの連結部につかうと勝手がよいと思う。
⑦KIYOHARA トランクスゴム
手芸か洋裁やってると一度は目にする、にわとりちゃんマークの会社の製品。
(ゴム以外にも釦やら何やら色々作ってる。)
これは完成した物に対し後づけ出来るように、肌に直接当たる部分はパイルになっており優しい風合い、厚みもあれば伸びもよい。
が、ベルト周りに使うはそのパイル部分の厚みが邪魔なので、私は仮縫いでつかいます。
後づけで、初心者向けにはいいのかもしれない。
⑧KINTENMA ソフト織りゴム
ゴム製品の老舗、金天馬さん。ゴムの製品を色々だしてます。だいたいゴム一筋の会社。
この製品は最高級天然ゴムを使用しているそうで、201より柔らかく厚みがありしっかりしている。伸び率もいいし形状も崩れない、今回のケースで使用するか迷いました。
もし先にあった、オペロンや紅鶴が無かった場合、金天馬さんの商品はパッケージに入って街の手芸屋などにも広く流通してるので、こちらを使うといいかと思います。
金天馬さんはオペロン(ポリウレタン弾性糸)を使用したシリーズもあります。
⑨LYCRA ライクラファイバー織りゴム
繊研新聞の広告でよく見かける、ライクラ(登録商標)ですね。アメリカのデュポン社が開発したポリウレタン弾性繊維です。ゴムと違って快適で、耐久性に優れている!というのが売りの化学繊維のようです。
確かに基が同じなだけあって、201と301に酷似している…(特に301)
が、ライクラという名があるだけでしっかりしているように感じます。気のせいでしょうか?
このサンプルはOKADAYAで出してる製品です。
以上が参考になればと思います。
2017年パターンメーキング検定3級②
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
いやあー、本当に蒸し暑い日が続きますね…
スコール並みの豪雨も夏が始まる合図ですねー、熱中症には気を付けないとです。
さて、皆さん試験の結果は届きましたでしょうか?
もう実技に向けて動いている方もたくさんいらっしゃると思いますが、今回は3級の残りの型を取り上げます。
絵型はコチラです。
使用するボディは今回もキプリス9AR を使用します。
以下はサイズです。
着丈=58・5cm
肩幅=40cm
バスト=97cm
裾周り=104cm
袖丈=19cm
袖幅=33cm
袖口=30cm
袖山=14cm
今回は歯切れのいい数字が揃いました。
前回と同じくボディが10missなどに変更になった場合はバスト寸法を2~3cm削る様にしてください。
では、今回も動画がありますのでご参考ください。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
では、作図の手順と注意点をみていきましょう!
着丈を入れた原型をかくところまでは授業と同じです。
後ろ身頃特徴
まずは肩甲骨ダーツは絵型のように肩線に逃がします。肩線上で1.3cmと多めにとります。
※クリックで画像が大きくなります。
場所は絵型のバランスを参考にします。
肩線に対しどういう風に入っているのかよく観察していれましょう。
特に今回は、下のウエストダーツにつながるようなバランスでダーツ止まりが入っていますね、これはウエストダーツ側でも意識するようにしましょう。
デザイン線がいい感じに入って、かつ綺麗に立体に出来る位置を練習して覚えておくと良いでしょう。
ウエストダーツは2.5cmとやや少なめですが、取りすぎるとダーツ下のフレアが多くなるので、今回はこんなものです。
脇線は2.9cmウエストダーツとって削り、裾では5㎜ずつ足します。(半身トータル+1cm)
このときウエストから下の線は、やや膨らんだカーブで描くと裾がはねるのを押さえることが出来ます。
前身頃の特徴
今回のバストダーツは、前回と同じく裾とバスト下から脇に向かったのデザイン線に逃がします。
裾は前より少し少なめの2cmくらい。あとはアームホールに2°ほど残して全てバスト下のデザイン線に展開します。
脇線は後ろと同じです。
展開した後、前のウエストダーツはおおよそ1.4cmほどとります。
取る位置に関しては、後ろと同じくデザイン画をよく見て同じバランスになるように取ってください。ダーツの止まり位置に関しても同じ事がいえます。
ただ、バストトップ側のダーツ先は絵型と同じバランスにしようと離しすぎると、ダーツ先が浮いたようにブカブカになるのでほどほどにバストトップから離します。
裾側のダーツ先は後ろ身頃との位置の比較をしたほうが良いでしょう。
その後衿ぐり、アームホールを授業でやってるようなバランスでひいておきます。
前下がりや釦の位置もいれておきましょう。
衿の特徴
衿はステンカラーです。
衿腰はCFの位置になっても少し残しておきましょう。
前衿ぐりにかかる衿付け線は、少し出して返り線がカーブになりすぎるのを防ぎ、シャープさを残しておきます。
袖の特徴
今回の袖は前回より袖山が高めです。
そうなると腕の厚みが当たってしまいがちなので、肩幅も多めに設定しております。
さらに袖山もふっくらした形にするためイセ2.3cmと多めです。
袖口には切り替えがありますので忘れないようにしましょう。
袖角度設定は40°~35°ほどで引いています。
トワルは前回の形と違ってピンを打つところが多いので、ササっとうてるようにしましょう。
ダーツのウエスト位置には切り込みを入れないと、ツレたりするので忘れないように。
着せた時にまだツレがあるようなら切れ込みが足りない証拠ですので、追加で入れるようにして下さい。
あと、いつも通りにボタンやステッチもいれて下さいね。
では完成パターンです。
縫代や展開した衿などはいりませんが、仕様はこんな感じです。
以上で2型揃いましたね。しっかり勉強していきましょう!
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2017年パターンメーキング検定3級①
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
もう初夏の様子を漂わせています、今日この頃です。
パターン検定を受けられる皆さん、筆記試験お疲れ様でした!
筆記が終わって早速ではありますが、きたる9月の実技試験にあわせてさっそくパンフレットの内容を練習していきましょう。
今回は3級の型の一つ目をとりあげていきます。
こちらの形です。
使用するボディは今回は キプリス9AR を使用します。
以下はサイズです。
着丈=62.5cm
肩幅=39cm
バスト=98cm
裾周り=118.4cm
袖丈=16cm
袖幅=34.9cm
袖口=33.2cm
袖山=12.7cm
コンマ小数点以下は繰り上げ、繰り下げ等をして、自分の引きやすい寸法に微調整しても良いと思います。
バスト寸設定はだいたいこんなものですが、ボディが10MISSなどになる場合は少々小さくしても良いと思います。(-2cmほど)
今回はよりわかりやすく説明を入れた動画をあげてみましたので、こちらも是非ご覧ください!!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
では作図の手順と注意点です。
原型の作り方は授業でやっている方法と同じです。
※クリックで画像が大きくなります。
後ろ身頃の特徴
まず着丈を設定し、ヨーク線(BNPから10cmほど下がった所)を入れてその上に肩のダーツを5°ほど入れておきます。
後ろ中心には4cmほど離れた場所までギャザーを入れます。
ギャザー倍率は1.45倍ほど入れ、その1/2の寸法分は裾にもプラスしておきましょう。
その際の分割線は2、3本ほどで良いと思います。
脇線はAラインなので、脇は気持ち多めの3.6cm裾で入れて、バスト下はやや削るとより絵型に近づくと思います。(削りの操作は時間があったらやるといいです。)
前身頃の特徴
脇は後ろと同じラインにします。そしてバストダーツの一部を裾に2.5cmほど展開します。9ARは腰骨が張っていますし、今回は後ろもギャザー展開しているためこのくらいのフレアは必要かと思います。
あとのバストダーツは3°ほど残し、バスト下のデザイン線に展開しましょう。(デザイン線は脇線上で上から3㎝ほど下がった所にむかった斜線です。)
バストポイントも1cmほど控えておくといいです。
衿ぐりはデザイン画のように深く削り、CFから4cmほど離れた所を衿付け止まりにしておきます。
あとは前立て、前下がりをつけておいてください。
衿の特徴
フラットカラーの要領で衿の大きさ5cm、衿腰は1cmくらいの大きさで作図してください。衿先はデザイン画のような形にしてください。
袖の特徴
袖はタマゴを描く時間が無いので、先ほどの袖山の丈で引いてください。
今回は45°~40°の設定で1.6cmのイセを入れています。
袖下を削った後は、袖ぐりの下のつながりを修正するのを忘れないようにしましょう。
トワル組みは時間との勝負ですが、しっかりアイロンをかけて美しいトワルを組んでください。ボタンやステッチを忘れないようにしましょう!
では、完成パターンも載せておきます。
試験では縫い代の記入までは求められないとは思いますが、しっかり問題を隅々まで確認して指示の漏れがないか確認しておきましょうね。
以上を踏まえてしっかり練習してください。
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ダッフルコートの襟ぐり仕様ー③
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
とうとう本州も梅雨入り致しましたねー
紫陽花のきれいに咲く時期なのですが、カラカラに暑い日が続いたので近所の紫陽花はシナシナになってました…。雨が降るのは大変ですが、降らなさすぎるのも考え物ですねぇ…
さてさて、今回はダッフルの仕上げまで完成させましょう。
前回でメインのフード部分が終了したので今回は身頃の完成と袖です。
身頃(2面体)の前と後ろを繋げます。
身頃の縫い代は全てパイピング片倒しの後ステッチをかけてます。
チンストラップも作っておきます。
これはフード部分のアゴに当たる箇所を止めるための物です。
そして2枚袖を縫い合わせ、つくっておいた袖ベルトを配置します。
このとき、ボタンを付ける裏の部分は布の強化のために芯地を貼っておきます。
ボタンをつけて袖を縫い、裏地をつけておきます。
袖を付けて、縫い代はパイピングで処理しておきます。
それから、前立てのステッチとトグルボタン付け
チンフラップのボタンをつけます。
あとは裾をステッチで止めたりして、完成です。
着用するとこんな感じです。
今回私は前端にガッツリステッチを入れましたが、トグルボタンの紐のみ押さえのステッチをかけるタイプもあります。
個人的には、ステッチがない方が上品な雰囲気があります、ですが見返しを安定して押さえるには、しっかりステッチを入れたほうがいいかなぁとは思います。
(押さえる位置が少ないと見返しがカパカパしますし、
ポイントで止めるためステッチが入ってるものより引っ張った時の負荷がかかりやすい)
そこはどういうイメージで作るかだとは思います。
あとは、トグルをひっかける紐も、今回はレザーをチョイスしてますけど、ルーツである軍服本来の形は麻の紐です。ただ今回はその素材ですとカジュアルによりすぎるので革ひもにしました。
トグルの素材も木製や角をお薦めしたいのですが価格が高めです。
ですが、市場にあふれてるテカテカしたプラスチックのトグルよりは重厚感がでるので、本物志向の方は天然素材をチョイスしてもらえればと思います!
ダッフルコートの襟ぐり周りの仕様ー②
こんにちは K です。( ´_ゝ`)
だんだん初夏に近づいてきましたが、同時に蒸し暑さも感じるようになりました。
シーチングの変化も激しい日々です。
さてさて、前回の続きのコートの縫製ですね。
まずは本体のポケットからです。
フラップと本体、どちらも裏地をつけますが、フラップの方はおしゃれぶってタータンチェックにしてみます。
出来上がったらそれぞれを身頃にたたきます。
身頃を繋げて、裁ち端は裏地でパイピング始末をして片倒しの後ステッチで止めます。
これで土台はできたので、関連するヨーク部分、フード、見返しをそれぞれ用意します。
ヨークは出来上がりに周りを折って、しつけで止めておきます。
フードは縫い合わせ、身頃と同様の裁ち端の始末をし、見返しをつけて完成させます。
見返しも裁ち端をパイピングしておきます。
さて、これでパーツは揃ったのですが、どのようにして縫い代を見せないように縫うか考えました。
市場で見たものは、フードの付け根部分は完全に中縫いされており、それがどのように見返しに響くのか?手順は?と考え、何度か紙でシュミレーションしてみます。
うーん、見返しがある部分は身頃に縫い代を倒して、その他の部分はヨークと身頃でフードを挟むという状態なんですよね…
とても分かりにくいので、図解にします。
まず、図のような配置でフードを見返しと身頃で挟んでピンなどで仮止めします。
それから前端をぬいます。
ヨークをたたく予定の箇所の手前まで地縫いします。
その縫い止まりの位置で、すべての縫い代に切り込みを入れます。
前端の縫い代の処理をして、ひっくり返します。
ここで、前立て部分の形状は完成なのでアイロンでしっかりと整え、縫ってない縫い代は全て重ねた状態に立てて(引っ張り出して)おきます。
その引っ張り出した縫い代を、ヨークと身頃の内側に収まるようにヨーク布で図のようにはさみ、身頃側に倒して地縫いします。
縫えたら、縫い代を後でかけるステッチ内に収まるように小さく、かつゴロゴロしないように微妙に段差をつけて、周りを縫います。
あとは前立てからの続きでステッチをかけて、フード周りは完成です!
さて、とりあえず目的は達したわけですが、あとは出来上がりまでの縫製の様子、
また前端のステッチの種類と考察を次回載せようかなと思いますので、次回宜しくお願い致します。