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2012 年 1月 – パタンナーズライフ

生地と副資材選び~個人実践編~

こんにちはKです。

 

さて、本日はブラウス縫製について…とお書きする予定でしたが、先日生徒さんが

「どうやって生地を選んで手配しているのか?」

「何を基準に副資材を決めたらいいのかわからない。」

といった意見を聞きましたので、これを機会に実践形式で書いてみたいと思います。

私個人の独断と偏見で決めてるところもありますので,あくまで参考になれば…という程度に見てください。

 

まず生地手配について。

デザイン画を見て生地イメージを決めます。

 

今回は少しクラシックなイメージなので、少し落ち感があり、マットな光沢で少し薄手、あと一枚で着たいので透けない生地がいいかと思います。

 

イメージが固まったら早速日暮里で生地手配です。

この業界に関わっている方ならご存知かと思いますが、日暮里は小売OK生地問屋街で、なかなか良質の生地が安価で手に入ります。

  

いろいろ回って今回はTOMATOさんの激安生地を購入しました。

本館隣の館は100円の激安生地が所狭しとおいてあります、もちろん本館にもありますが、こちらのほうが数が多いです。

   

ただ、素材の組成がわからないので,化学繊維は使いたくないとか思われているようなら要注意です。

どうしても知りたいようであれば、生地に高温の熱を与えたときにでる臭いで,

化学か天然かの繊維の違いは分かるかと思います。

(厳密に調べたいなら…お金はかかりますがカケン等の機関に調べてもらうといいと思います。)

TOMATOはこういう生地が豊富ですね、でも良質ウールとかはちょっと少なめ、

個人的にウール系でオススメのお店は、向かいのNAGATO(二号店も)さんかアライさんがいいです。

特にNAGATOさんは時々ブランド生地を安価でおいてます。(一反だけとかですが)

  

さて、次に副資材ですね、今回は芯と釦、糸が必要です。

まず芯ですが、本来ならいくつかの芯を試し貼りしてから決めるのが一番いいのですが、

ここは一気に手配したいので…ここからは個人の経験の判断で、基準を定めて決めていきます。

※すべてが当てはまるわけではないのでご注意下さい。あくまで一例です。

まず、芯と生地を重ねて二枚一緒のときの厚みを確認、どんなに芯がやわらかくても、目が詰まっているものは貼ったとき厚みが出ます。

 

そうなると、今回は折目がつきにくいので、省きます。

あと芯の伸び方です、動くかどうか?今回は表生地も伸びないし、伸びるようなところに使わないので動かない芯を選びます。

そして、後ろの糊の付き方、糊は細かいドットや線状についてます。(おもにドット状のものが多いと思います。)

さっと触ってひっかかりが強いものはのりがたくさん付いていたり、ドット形状も大きいものが多いと思います。

のりが多いものは薄手生地の場合はみだしてきたりするので、生地との相性で選びましょう。あとはアイロン時間にもよります。

今回はやわらかくて一般的な芯、これも激安でしたのでこれにしました。

もっと詳しく芯地についてお知りになりたいようでしたら、生徒さんには芯地講習等を企画してますのでまた参加してみてください。

 

次は糸ですね、今回は普通生地用のシャッペスパン60番手を選びました。

糸の選び方ですが、色は生地に合わせるとして、太さは…

●30番手→ステッチ糸(飾りステッチ)

●60番手→普通生地(綿ローン、シーチング等)

●90番手→薄手生地(シフォン等、透ける系)

が良く使われる太さです、あとはよく「80番 シルク形状」といった糸がありますが、これは糸の形状がツルっとしていますので、

摩擦の強いウール生地などに適した糸になります。

 

最後に釦、これはもう雰囲気に合わせます。

 

今回は11.5mmの貝釦にしました、プラスチックだと安っぽいので…

但し!天然系の素材の釦はそれぞれ風合いが違うので、ちゃんと柄や発色具合を合せて購入することをオススメします。

手配した日暮里のお店、TOMATOの向かいにあります。店のおじさんがすごくいい人ですよ!

 

以上が今回の手配の内容でした、参考になればと思います。

 

 

 

 

 

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トレンド講習ジャケット編 縫製②

オペラの生徒の皆さん、特別講習でプレゼントしたジャケットは縫製されてるでしょうか?

 

前回は衿付けまでお伝えして、今回は一番の難関、袖付けについてです。

オペラの生徒さんは縫製の途中段階で持ってきて質問できるので、細かくお伝えできますからね!

         ↓

裏地と表地身頃を前端~衿~前端とぐるり縫製した、袖も片方を付けた状態です。

 

袖に関しては、慎重なセッティングが大事です。

慣れている方は一発で綺麗にできるでしょうが、慣れない方は、しつけで形を決めてしまってから、縫製したほうが効率がいいと思います。

また、素材によって、微調整が必要になるので、必ず着せつけて確認しながらの縫製は必要です。

絶対に「こんなものかな」と手を抜かないように!1ミリ以下の微妙な調整で全然表情が変わります

 

あとはアイロンワークが重要。

これは経験値がある程度必要になります。くせとりができなければ袖は付けられません。

地の目が読み取れると、生地にどのような歪みが生じているかが分かるようになるので、生地をどんな風に動かせばどんな立体になるかが分かるようになります。

だからこそ、習い始めの皆さんの一番の難関、地直しが重要なのです。

習い始めた方は頑張ってください!私はまる1日ずっとやっていたこともあります;-)

ゆき綿は共生地を使用しました。

これも袖ぐりの形状に合わせ、くせとりをしてから、袖がきれいに持ち上がるようにカットします。

 

  

 しつけをかける際に後ろ身頃に少しいせをいれながら、湾曲させてのしつけです。

カーブの形状のまま形を固定してしつけをかけ、正確に縫製するとその形になります。

しつけで形を作ってから、その形を固定するためのミシン、というイメージですね。

 

 

 

最後に前端の見返しがはねてしまっていたので、仕上げアイロン後にしつけ、星止めで形を固定します。

   

こうすると前端が綺麗にロールするので、仕上がりが全然違います。

 

 

完成です!!

完成したものを確認してからがパタンナーの仕事です。不具合を確認し、よりグレードを上げるため、どんな修正をかけるか考えます。パターン、生地、芯、縫製、アイロンワークなどのマッチングの確認です。

今回の反省点としては・・・

  

パターン上で袖口をもう少し捻りを入れる。

袖口のボタンの重みで袖が落ちていたので、少し袖の振りを抑える。

バスト寸法の設定をあと1センチ小さくするべき。気持ち大きかったかなと。

ウエストでやや伸びてしまって、シェイプさせる量が少なかった。ダーツ量をもう少し増やすべきでした。

 

など、細かい事をいえばいろいろありますが、実際に縫製することで見えてくる事は沢山あります。

パターンを引いて、立体にしただけでは不具合や生地の特性はいつまでも分からないままなので、パタンナーとしてはもっと修行あるのみです!

 

ではこの辺りで・・・皆さんも縫ってみましょうね

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ピヨ ~ボディについて①~

 今回はボディについてですhappy01note

 

 

以前、パタンナーズライフでもボディについて取り上げた事があるのですが、

今回我がスクールにニューフェイス(?)のボディがやって来たので、新たに取り上げてみたいと思います。

 

まずは、

ボディとはsign02

 

ボディには大きく分けて「商業施設等でディスプレイ用や陳列・演出用に使われるもの」と、「服作りに使用するもの」の2種類に分かれています。

 

演出用ボディ

 *DP等用は、着せ付ける衣服や帽子等の雑貨が見栄えする様に作られており、脚部も

        ボディの一部としてこだわって作られています。

 

 

「服作りに使用するもの」には工業用ボディと、ヌードボディがあり、

 

工業用ボディ=既製服を作る上で必要なゆとりが入っているボディです。

(ゆとり:・人間が呼吸や動作時に必要とする最小限の寸法     

     ・人が洋服を身にまとった時に、1番美しいバランスで着用できる形を表しています。)

 

ヌードボディ=人体のサイズに近い形状・寸法で作られており、ゆとりの入っていないボディです。

 

 工業用ボディ               ヌードボディ

              

 

 

 

次は、

スクールで使っているボディについて。

 

キイヤ

ニューキプリスA体型レギュラー

 

 

1981年に発表された初代キプリスから14年後、新たに発表された2代目がこのニューキプリスです。

あらゆる年齢・体型のバリエーションを網羅し、快適な着心地や、より美しいシルエットを追求する事を目的として開発されました。

プロのシェア率も高く、JIS規格の体型区分A体型のサイズにほぼ準拠し、ウエストのサイズは20代の数値を採用してあります。

 

 

本校で使用しているのは標準的な9ARです。

 

その他にも5AR~15ARまで、バスト3cm・ウエスト3cm・ヒップ2cmUPでサイズ展開されたボディが揃っています。

 そしてこの中に入っているゆとりはバスト5cm・ウエスト0cm・ヒップ3cmとなっています。

 

 

 

次にアミコのドレスフォームです。

 

 

 こちらは、Junior(ジュニア)・Miss(ミス)・Tallmiss(トールミス)・Missy(ミッシー)・Mrs.(ミセス)と、年代別で女性の身体の変化を捉えたボディが揃っていました。

しかし現在ではMiss(ミス)のみの生産となっています。

<このMiss(ミス)自体も一時は市場から消えており、昨年9月に再び3rd EDITIONとして、8号・10号のみ販売を再開される事となりました。>

 

このMiss10(3rd EDITION)が本校に新たに加わったボディです。

 

 

並べてみると微妙にシルエットが違うのが分かりますよねdiamonddiamond

 

 

これらのボディをもとに、最初に原型をとりパターンを引いていきますhairsalon

 

 

 

 

次回はこのボディが出来るまでの工程等を詳しく調べてUPしたいと思いますup

でわでわ、今回はこの辺でcherryshine

 

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ボータイ襟についての考察②

どうもKです。

今年も宜しくお願い致します。頑張って更新いたします。

 

さて、本日は前回の考察の結果を踏まえた上で、

生徒さんの期待に応えて実際に製品を作っていきたいと思います。

まずは、どういったデザインにするのか?を決めてデザイン画を起こします。

 

その次にどのくらいのサイズにするのか?を決めます。

今回は

着丈=58cm

バスト=98cm

肩幅=39cm

袖丈=59cm

の設定で作図していきます。ボディは9ARのものを使用いたします。

   

ストレートな見た目で若干フレアが入ってるようなシルエットにしようと思います。

バストダーツと肩ダーツを展開し、裾にフレアを少し入れました。 

ここで身頃でどのくらいフレアが入ったかトワルで確認いたしました。

肩でダーツの処理で出たフレア分が多かったので、展開で出したフレア分を削除。

 

身頃の大体のバランスがOKだったので、袖を作ります。

かま底等を調節し最近の流行っぽく少し細身にしました。

ではトワルに着せ付けて最終修正!

ボータイ衿はシーチングよりだいぶ柔らかな素材でつくる予定なので、

実際の布で完成させ、布の落ち感を見ました。

あとは微調整して製品に仕上げていきます。

次回は縫製の仕上げまでの内容で更新予定です。

 

 

 

 

 

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