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2012 年 3月 – パタンナーズライフ

リフォーム こだわりのある服作り ③

そろそろ4月で新規の方が入学される時期です。
今期は特に継続された方が多く、ほぼ満席という状態になりました。

これからももっと満足してもらえるような講習を用意していきます!
目指せ継続100%です!

ではでは、前回のピヨさんの続きです。



デザインが決定したので、
もっとも重要な生地の特性を考えながら、パターンを引いていきます。


まずは、前回もう既に完成したものをお見せしたプルオーバータイプから

まずは生地を調べてみましょう
 

糸を解いてみます
  


 
上が生地の糸です

燃やして臭いを嗅いでみましたが、化繊のいやな臭いがしませんでしたし、光沢があまり無いことから考えても、綿と考えられます。

糸は撚り(糸は紡ぐ際に撚りをかけ、短い糸を絡めて長い糸を作る方法が一般的です。)が非常に甘いので、強度があまり無く、安価な生地と思います。(多少劣化しているのでもう少し強度はあったかもしれませんが・・・)
縫糸は綿糸だと思います。ポリエステルの糸ではありませんでした。いわゆるカタン糸です。独特の風合いがあり、カジュアルなものに多く使われていて、後染めの製品などに使うと、一緒に同じ色に染まります。

 

組織的には平織の生地です。綿素材なので1度縫ったところは穴があいたままなので使えません
ブロードやポプリンのように密に織られておらず、糸も太番手なので、シーチングだと思われます。
シーチングは普通衣料用に使用されることは少ないのですが、何かの余ったシーツをスカートにしたものかもしれません
シーツに使われるからシーチングとも言うようですし。
 
プリントは裏側に染み出していることから考えて、一般的なシルクスクリーンによるプリントだと思います。
裏側に染み出してしまっているのが、昔ならではですね。

という分析のもと・・・



パターンを引いてみました!
単純な構造ほど立体感が出しにくいので、私は難しいと思います。
デザインの意図としては「大きなTシャツを着て、ドレープが出た感じ」ということだったので、あまり複雑なことはしませんでした。

ただ前と後ろのフレアの分量は衿ぐりをイセたり(縮めて縫う)して微妙な調整はしました。(このバランスが難しいんです)

肩先は少しドロップさせ、アームホールのくりで袖に少し立体感を出しました。

身頃と袖のバランスがちょっととりにくかったですかね・・・

トワルはコチラ
 


衿ぐり、ポケットはデザイン性が表れるところなので、微妙な調整をデザイナー(ピヨさん)と一緒に決めました。

今回はこの辺りで・・・次回は縫製です!

お楽しみに!!!

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リフォーム こだわりのある服作り ②

こんにちわ、ピヨchickです
3月も後半にさしかかり、やっと暖かくなってきましたねariessun


前回のオシャクレさんからの続きです。
東京校では今、古着を解体して新たな洋服に作り変えるという「リフォーム衣料作成」をしていますrecycle

デザイン担当は主に私がやらせてもらっているのですが…、
普段とは違い古着を使用するということで、最初にデザインを起こしてもイメージ通りの材料が揃わない事も多くあります。

そこで、デザインを決めるにあたって3通りのパターンができました。

① デザインを先に決めてから、素材調達をする
② 古着屋に買い付けに行って、その場でデザインを決める(決まる)
③ めずらしいプリントや刺繍・素材等の物は購入しておき、後からゆっくりデザインを起こす。


現時点で数型デザインが上がっているのですが、それらの中から少し分類してみました。



      
リボン付きショートパンツです。
派手目な色使いの花柄で予定していましたが、今回はこのシャンブレー×刺繍のOPを使う予定ですclover


良い点:デザインを考えるにあたって、制限がない。
悪い点:イメージ通りの素材を探すのに時間がかかる。





 


   

デザイン画はウェストがリブ使いのワンピースです。
この古着の刺繍OPを見つけた時に、同店舗にあったカットソーと組み合わせて新たにワンピースorサロペットを作りたいと瞬時に思いましたflair(完成品はまた後日notes


良い点
:デザインや素材の事を時間をかけて考えなくても済む。
悪い点:インスピレーションなので意識的に出来ない。








   

現代、そして日本には無い様な大胆な絵画調プリントに一目惚れでしたheart04
(今を逃したら次に無いかも っていうのも古着の醍醐味ですよねcoldsweats01
で、プリントを生かして考えたのがこのプルオーバーです  <shine完成!!>


良い点:現代には無い、古着ならではの良さをそのまま生かす事が出来る。
悪い点:先に素材(要尺等含めて)が決まっているので、デザインを起こすのに制限がある。




デザインを決める上で一番辛かった事は、やはり素材調達でしたdown
古着屋を巡るにあたっても、慣れない土地(東京生活一年半)の上、最近古着とも縁遠かったので関東の古着屋事情は皆無です(笑)
なので、ネットで調べたり、身近な人に聞いた所を片っ端から行きました。
<情報を沢山頂いた生徒さん達に感謝ですhappy02


逆に楽しかった事や新たに発見した事は、
*古着でもそのまま着用する訳では無いので、サイズが大きかったり、イマイチなシルエットだった
 り、少々欠損があってもお構いなしに良いと思える品が購入できる事。
*現代では無いようなプリントやボタン等の副資材を見つけられる事。
*2着と作れない本当の1点物の洋服を作れる事。
そして最後に、
*自分でデザインしたものが形になる事diamondでした。

細かいデザイン内容等はまた追ってUPして行きたいと思いますので、今回はこの辺で…
ではでは次回もお楽しみに~winknote

 

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リフォーム こだわりのある服作り ①

今回から新企画です!
リフォーム!

普通のリフォームではないですよ!

さてどんな企画かといいますと・・・
「古着」
巷には古着がたくさんあります。古着を「生地」と考えました。

そうすれば、現在では、コストの面や、織り機がなくなってしまったなど、希少性の高い、確かな「オリジナル」の生地を使って、本当にこだわった、1着を作ることができる!

なんというのでしょうか、いわゆる「再構築」です。
 
コストがかかりすぎるので、これは様々なブランドがやりたくても出来ないことです。  
たとえ出来ても、値段が高すぎて手が届きません。色々なブランドが試してはいますが、大変な値段します。量産では出来ないということです
 
じゃあ自分で作ってしまえばいいのです。それができるのはオペラだけだと思います。 
オペラで技術を学べば、好きなシルエット、ディテール、思い通りに出来ますので、 
ヴィンテージ、アンティークの生地を使って本当の1点ものを作って満足してもらえるはずです。
作業をしながら、色々出てくる問題点、もっとこうした方がいいんじゃないかという改善点、服を作る上で注意している事、
古着の仕入れ、生地に関する事 など、このブログを通じて少しでも服を作る事が楽しく、難しく、そして達成感があるものとお伝えできればいいなと思います。


 
ではでは・・・前置きが長くなりましたが、

さあまず何から始めましょう?

デザイン?コンセプト?
みなさんはどこから服作りをされるでしょうか?
生地によって、合うデザイン、合わな いデザインがありますから、まずは実際に生地を見て、作ってみないと分かりません!

私たちはまず、見つけた生地に合わせてデザインし作っていく。という方法にしました。
ですので・・・ まずは生地が無ければ始まりません。
 
この先どんな風に生地を調達するかは、調べながら、方法を模索していきます。
まあ慣れてきて、画像だけで判断できれば、ネットでもいいですし、高い生地などはオークション・・・ということも考えています。
今回は古着屋に足を運びました。
東京で古着屋・・・ 、といってもいろいろありますねえ。
古着屋は高円寺 吉祥寺 原宿 渋谷 中目黒 あたりがメインで、高円寺、吉祥寺は古着のお店が多く点在しています。


で、購入したのがこれ 
ヴィンテージ!!  
というほどのものではありませんが、生地として考えた時、今の生地には無い雰囲気を感じます。
 

 
まずは、素材がどんなものか分析ですね・・・good

(すいません、こうゆうの大好きです・・・)

タグのロゴ、シルエットから判断するとわりと最近のものかと思います。糸はタテ糸にシルク糸を使い、横は綿かと思います。いわゆる柄があるのでジャガードと呼ばれるものですね。   
いや、シルクですね。光沢が面白いです。
現在の既製服は柄合わせ(特に日本製)も完璧に合わせられていますが、お国がらか、やや柄がずれています。実際の縫製はどこでされたかは不明ですが、日本ならもうちょっと縫製がきれいでしょうね・・・


縫製している糸は綿糸のようです。ただ、縫製の際に糸と生地に摩擦が生じて、プツプツと穴が開いたようになっています。生地に対して、糸が合っていないという感じです。あとは、ばらしてみて、芯や縫製がどうなっているか確認ですね。
(すいません、やっぱり楽しいです・・・)


こんな形で、新たにオペラにしか出来ない事を模索し、服作りの楽しさを伝えていきたいと思っています。次回は他にも数点購入したのでそちらをレポートしていきたいと思います! 
 
それではお楽しみに!!!!  

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ボーカラー縫製!

こんにちわ K です。

さて今回はお待ちかねの(?)縫製にはいります。

が、その前に…

 

今回のブラウス縫製にあたって最も難しいと思われるところが比翼の衿付けとまりです。

この仕立て方に関しては工業用パターンを作るときに色々試行錯誤しました。

紙で折ってみたり、実物を部分的につくってみたり、市場のブラウス縫製も参考にしました。

 

 

うーん…しかしなかなか決まりません、襟で持ち出しまで挟む仕様ならそこまで難しくないのですが…

今回は前でリボンを結ぶため少し前を空けたのでそこをどうやって縫うか、

あとは比翼の折り方によっては裏が表に出るのでそれにも困りました。(表と裏では表情が違うため)

で結果、前の持ち出しを別でつくって後からくっつけることにしました。

そこが決まったらあとは難しい事無いので縫っていきます。

 

まず裁断して印つけ、白い生地は汚れないよう気を使います。芯も貼ります。

 

先にロックミシンかけてしまいましょう。

 

身頃ダーツなどを縫って脇で接ぎ合せ裾を三つ折り、

スリットはイメージに合わなかったのでつけませんでした。

※このとき脇を片倒しにする予定でしたが、三つ折りしたときに裾線に段差ができるので、

今回はつながりの見栄え優先で割りに変えました。

 

自分で縫ってると問題に対しての理解とすぐに対処できるのが強みですね。

前立てを作ります、上に来る比翼側は別裁ちなのでそのパーツを作ってから合体、

ボタンホールも合体の前にかけておきます。(合体したらかけにくくなるので…)

 

 

肩線を縫ってボーカラーをつけます。これで身頃完成!

 

次に袖つけます。スリットあきとタックをつくります。

 

私はよくタックの向き間違うので気をつけないと…

  

袖下が縫えたらカフスをつけてボタンホールを作ります。

身頃と合体、ちょっとこの生地だとイセ分量多かったかな?バランス見ないと…

 

最後に出来上がり寸やシルエットバランスを見てボタンを付け完成です。

  

さて縫ってみたところの反省と感想です。

やはり、衿付け止まりの仕様が難しかったですね、問題ない程度に若干強引に縫いました

比翼使用とボーカラーの相性が悪いんですかね、

いや、でももっと良い仕様があるはずなのでそこはまた研究します。

ボーカラー自体はただの長方形なので簡単に縫えました。

台衿のシャツなどよりも単純なパターンですがデザイン性がある衿なので皆様も一度チャレンジしてみてはいかがでしょう?

ただこれをバイヤスで縫うとなったらちょっと縫いにくいかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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