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東京のアトリエ講師のこだわりや、物作りの様子をお知らせします。ファッションの情報やイベント告知も行います。
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2014 年 12月 – パタンナーズライフ
2014 年 12月 – パタンナーズライフ
デザイナーごっこ①
残すところ後わずかです。
今年の授業は25日までで、来年は1月5日から始まります!
オペラの生徒さんはご注意を
来年も充実してもらえるよう色々してみたいと思います!
前回の肩回りも研究中ですが、他にも色々試しています。個人的には好きな作業です。
今回はずっとやりたかった。「デザイナーごっこ」
気に入ったパンツを参考にアレンジを加えて作ってみる。
というもので、けっこうな人がやっている事ですね。
~年代のどこどこの古着をソースに云々かんぬんというやつです。
ふつうのものを参考にしてもつまらないので、あまり見ないものを使ってみようと思います。
とりあえず調べるところから 。
まだ自分が20歳くらいの頃、神戸のセレクトショップで古着として購入したものです。
たしか当時の説明ではヨーロッパの森林伐採する人のワークウェアですといわれました。
ほんとのところは今でも不明です。
シルエットは所謂「キレイ」では無く、野暮ったい雰囲気です。
こういう雰囲気のものが割りと好みなので、ずっと捨てられず、寝かしていたものです。
縫製に関しても、決して「キレイ」とは 言えませんが、なんともいえない雰囲気です。
「工業用としてキレイさよりも簡単な縫製を選んだ結果」な感じが男っぽさを感じます。
かなりボロボロで相当履きこみました。たぶん一生捨てないで置いておきたいと思っています。
前はズドン。後ろはヒップ周りにゆとりが多すぎて、「現代的な感覚」だとおむつみたいでちょっと・・・とされるシルエットです 。
素材は、プリントで縦にラインが入って、迷彩のような雰囲気になった綾織りです。
裏地は何の素材か不明で、おそらくポリエステルだと思うのですが、強度は高いです。
ウエストベルトも無く、「サスペンダー仕様」のDカンが3つ付いています。ベルト裏の巾広のテープは織り方に特徴がありました。
予想でしかないですが、織り方を変えることでウエストの伸びを防いだのかなと思います。(MA-1のリブの編み方が違うのと同じかと)
脇縫い目無しです。もちろん作業工程が減らせます。
ダーツはポケットの位置にとっています。カンヌキもせず、ただの返し縫いです。
歴史的にミシンが無かったというより、設備が無かったのでしょうか?う~ん
ポケットには伸び止め(綿テープ)
股下後縫いという仕様です。裾口を極端に小さくしたかったのでしょう。
裾の共布ループは裾の調整のため付いています。
前立ては細めで比翼仕様です。
左パンツ端を長めに裁ち、折り返して作る簡単なタイプです。
股下部分には、強度のためか、シック布がたたき付けられています。
カーゴパンツな感じですが、脇のポケットの位置が、やや後ろよりにあるおかげで、シルエットがすっきり見えます。
「裏たたき付けポケット?」ですかね。
ものを入れても膨らまないはポイント高いですね。
ポケットの見返し端は全て耳使いでロック無しでした。
向こう布上端でフラップなどの裁ち端を包んだ仕様。
ポケットの下のマチ部分は結構雑な作り・・・
以上ざっくりとした仕様確認です。それぞれはさほど珍しい仕様ではないですが、なんというか、選ばれた仕様のバランスがいいです。
なんだか気に入っているのはそれが原因かなあ・・
肩周りも進めますが、こちらも進み次第お伝えしていきます。
次は型抜き→パターンと進めていきます。
お楽しみに~
肩周り4
最近自分の服のディティールやシルエットなどの研究が終わった服を人にあげすぎて自分の着る服が少なくなってきたオシャクレです。寒い!アホみたいですね
文化祭も終わり、高校も落ち着いてきたので、研究を進めようかと思います。
肩周りです。ここはずっと研究が必要かなと思う部分なので、結構何年も考えている部分です。
結構間が空いてしまったので…
前回はパッドを作って終わりましたね
後ろにも足しました。猫背と合わせた姿勢になることが多いですからね。
そして・・・原型を乗せる前に、一応肩パッドの付いてない時の形です。
この現象ですね。
見た感じ、肩の先に引っ張られているのが分かるかと思います。
背中もぱつぱつです
後ろの襟ぐりもバストラインを合わせようとすると抜けてしまいます。
じゃあなぜこの現象が起きているのか?
そもそも前肩ってなあにという話ですが、姿勢があまりよろしくない人に起きる肩が前に突き出た形のことです。私の見る限りでは殆どの人がこの姿勢かと思います。
皆さんは服を着てみて、「なんか引っ張られるな?肩周りは窮屈だな」と感じた事はありませんか?
特に最近の服は極端にタイトになっているので、この感覚を味わった人は大変多いと思います。
人の体の変化を見てみましょう。
ちょっとおおげさにしてもらいました。
図解にするとこんな感じです。
これを見たときに大事なのが
後ろが出る
前がへこむ
アームの傾きが変わる
ということです。
(バストラインが下がっているのは単に、背骨が曲がり、身長が低くなっただけかと思います。)
なのでひとまず後ろを足す。
というアプローチをしてみましょう
修正箇所
後ろ肩線出す
後ろバスト(脇)出す
前の肩先のみ出す(肩先にパッドを入れた分だけ)
確かにぱつぱつでは無くなりましたが、アームが余っています。
そのせいで後ろでフレアが出て、バランスが悪くなっています。
なのでダーツの位置、長さ、分量を増やします。
こんな感じになりました。
そこそこいい感じにはなってくれました。
・・・ですが、ほんとにこんな形に収まってくれるのでしょうか?
答えは実際に着用して貰って検証してみたいと思います。
ではでは次回に
お楽しみに
あ、あと最近は綺麗な影を作ることを目標に日々練習しております。いやあ、一生練習ですねー
大竹学園文化祭④
最近カーディガンを探しています。シャツとコートの間に着る、中間着が無いんですよね。
カーディガンってウールの場合、毛玉ができるのがどうもイヤなんです
でも実際は買って着てみないと分からないので、着ては後悔、着ては後悔の繰り返しです。
昔持っていたカーディガンはずっと着られたんです。最近の生地はすぐに毛玉できるので、昔のカーディガンは何か違ったんですかね。
その辺もちょっと調べてみようかなと思ってます。
では文化祭最後のドレスです
大作で、ほとんどがウエディングドレスですね。
いかがでしたでしょうか?
高校の頃からここまで縫うことが出来れば、専門学校に入っても、経験値が全然違うので、クオリティの高い作品が作れるんじゃないでしょうか?
音楽やスポーツは小学校の頃からやっている人は多いのに、日本ではファッションに限らず、文化的なものに力が全然入っていない気がするんですよね。
小学校くらいから、服を作り続けていたらとんでもない事が出来る人は生まれるんじゃないかなと思います。(それだけでもどうかとは思いますが )
私たちが教えている高校生に色んな(プロフェッショナルな)技術を伝えて、少しでも面白い事ができるようになれば。と思います
ではでは、2年生はジャケットなので腕がなりますね。
生徒も細かい作業が重要と感じている子も出てきましたし、部分縫いを何度も繰り返し縫ってくる子も出てきました。
またの報告を楽しみにしていて下さい!!