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2017 年 12月 – パタンナーズライフ

ミリタリーレインコート⑥

今年最後のアップです。

皆さん如何お過ごしでしょうか?

私は大掃除が終わりません :-|

来年に持ち越ししたくないですが、作業場がしっちゃかめっちゃかです :lol:

 

さて最後になんとか縫製出来ましたので、こちらのブログは切り良く終われそうです。

 

結構こいつは苦労させられたなあ・・・

ナイロンはしばらく休憩したいです・・

 

さてこちら

 

 

 

生地が薄いのでシワは多いです、、前端はパッカリング減らしたかったですね :-| カジュアルに着用するレインコートとしてはぎりぎりオッケーかなと思います :-?

 

 

 

 

横はわりと好きですね。衿は仕様のおかげで抜けていません。

全体的にはサンプルより薄手の生地なので、ダレてしまっていますが、非常に軽くて着ている気は全くしません。

後ろの雨除けで中が開いた仕様になっている事がこんなにもメリットがあると思いませんでした。肩甲骨に張り感が一切ありません。研究が必要になりそうです :lol:

 

肩甲骨の張りは一切ないので引っ張られている感じはないです。

後ろのベント上のパッカリングはもう少し減らしたかったです...

 

 

衿は3枚で仕立てましたがこれでも少し柔らかかったです。

4枚でも良かったかもしれません。

衿の返り量はかなり入れてみました。多すぎたかなと思いましたが、以外にすんなり収まりました。

 

 

衿を立ててみても結構いい感じになりました。

喉にもあたりませんし、首の後ろは柔らかいせいかあまり当たっている感じはしません。硬い生地だとちょっと気になるかなと思います。

切り替え(台衿か月腰台衿)無しにしてはこれくらいかなと思います。

 

 

釜底は非常に縫いにくかったですが、上げやすくラクですね。

 

 

ボタンは裏に力ボタンを使っています。持っていた服で着なくなったものの再利用です(こんな風に使うからなかなか服が捨てられず、大掃除大変なのですが :roll:

薄手の生地だからこそ負荷がかかりますので、当て布だけでなく力ボタンは付けたほうがいいなと思います。

しかし、結構アメリカにくらべるとフランスやイギリス、ヨーロッパのミリタリーものの方が、手が込んでいるし、要尺かかるしで贅沢な気がします・・・

 

最後に失敗の写真です・・・お恥ずかしいですが、次に生かすため :-|

 

こういう何度も縫う所に関してはパッカリング押さえる、「縫い方」「押さえ金」「伸び止めを貼る」など色んな方法を試すべきでした・・・素材変えでここまで不具合が出てしまうんですね、、、、最後駆け足になってしまったので反省・・・

来年リベンジです!

 

では皆様良いお年を!!

 

 

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ミリタリーレインコート⑤

師走です!残す所わずかですね :-|

今年もいつの間にか年が終わります。。。。

早いですね :-|


授業は本日12/25(月)で終了で、

12/26(火)~1/8(月)までお休みを頂きます。

在校生の皆様1/9(火)からまたよろしくお願い致します。

 

 

 

さて、レインコート続きです。年内になんとか終わらせたい!

 

ナイロン系を縫うのはやはり難しいですね・・・ある程度のパッカリングはしょうがないかと思いますが、まだまだですね。。

 

今回はピンを刺すと穴が空くので、極力ピンを打たないで縫製しました。

どうしても仮止めしておきたい場所は糊を使って縫製しています。

 

 

 

 

ベント部分はやや仕様を変更しましたが、吊りますね・・・結構パッカリングおきますが、これ以上細い糸だと千切れたり、針は折れたりしそうです・・・生地がちょっと薄すぎました・・・

 

 

今回謎部分だった前身頃の乗せ縫いです。上がバイアスになっているので、縫うと伸びやすく、難易度高かったです。ただ、パターン的には肩先がバイアスになのでフィットしている気がします。要検討ですが。ウールでやると伸び、袖丈長くなるので、ナイロンとか伸びない生地限定です、、、

 

 

釜底は切り込みが入るので、正直縫いにくいです、、、ただ、肩回りに縫い目がないので雨の水も侵入はしにくいだろうなあと思います。無理のある縫製をしてまで、仕様に拘るところに当時の人たちの想いが伝わる仕様でした :-) 縫わないと分からない部分ですね。

 

 

前立て部分は簡易版の比翼です。

比翼はほんとに色んな種類がありますね。

ボタンホールを入れるタイミングが縫製の途中になるのが、非常に面倒な仕様です。

 

 

今回は生地が薄すぎたので、ホールを入れるところの裏だけ共地の当て布をしています。

 

 

 

衿を仮に挟んだ状態まで出来ました :lol:

やっとここまで来ました、、、反省点はやはりほつれる事を想定していなかったので、縫製しながら仕様を微妙に変更したことで時間がかかりました・・・

やはり樹脂加工を施したナイロンを探すべきだったかなあと思います・・・

 

 

 

年末までに完成させて年末アップ致します!

 

ではまた次回!

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ヘムレース付の薄手スカートのオーダー

こんにちは K です。( ´_ゝ`)

 

いよいよ年の瀬になってきましたね。

本校でもやるべき仕事がたくさんあるのでバタバタしていますが、皆さんも年末は忙しくなさっている事でしょう。

体調に気を付けながら、乗り切っていきましょうね!

 

さて、今回はスカートを作ってほしいというふうにお願いされたのでそのお話です。

 

 

お願いはされたのですが、、、まあ皆必ずしも欲しい物がコレと決まっているわけではないようで、「なんとなくこんな感じがいい」ということを先方から伝えられました。

●シーズンは秋冬もの、でも重い素材はイヤ(軽くサラっとした生地が好み)

●レースが好きなのでそういうものをあしらってほしい

●仕事でも着て行けるシンプルな形

●ウエストはゴムを入れてほしい。

●ポケットがほしい。

 

ふむぅ、なかなかアバウトで全く形が浮かんでこないです。

パタンナーとしてはせめてシルエットや丈の感じなどを知りたいところです。

 

そこで、普段はどんな形が好きで、どういうトップスを合わせるのかというお話をします。形は雑誌のスカートを見せて好みを理解し、さらに自分がどういう形のスカートを持っているのかなど聞きます。 そして

●胸が大きいのでふわっとしたトップスが多い

●自分の背が小さいので、長く広がったスカートだとバランスが取り難い。

●落ち着いた上品な感じがいい。

という事が追加で分かったので、デザインはタイトスカート、丈感は膝下くらいに合わせるということにしました。

 

デザインも近い写真を見せると、「こんな感じでいい!」とおっしゃられたので、これに近づけて作ろうかと思います。

形はすごくシンプルですね、スリットは恥ずかしいから要らないといわれたので、ベンツに変更です。あとコレにポケットが必要なのですが、”使いやすい形”が良いと言われたので、シームポケットはあきらめることにしました。

 

次に適当な形を作り組んで考えます。

サイズが9ARより大きい方のものなのでボディと合っていませんが…(汗)

ポケット、、、ポケットが悩むところですね。

あまり後ろにゴムを入れたシルエットを入れたくないのですが、横に入れるとポケットが浮くんですよね。

デザインとして許されるのならいいのですが、両身を作って着てもらったら案の定

気に入られず、サイズが大きく丈も長いとのことで修正はいりました。

 

その後も何度か着用して修正が入りましたが、最終的にはこんな形でまとまりました。

ギャザーは多少抑えめにし、ポケット口の形も少し変更です。

 

そして同時に生地も決めます。

冬っぽいけど軽くてレースっぽい…と考えて色々みました。

最終的にこの二つのうち、右→の生地が気に入られたのでこちらにしました。

あとはこのレースっぽいものも欲しいとのことなので、裾にケミカルレースをあしらうことにしました。

そうすると…構造をどうするか考え物です。

単純に裾にレースをたたきつけるのでは、裾に動きがなくチープさが目立ちますし、後ろ中心のベンツ部分が重なりますし、それはなんだかダサくて嫌です、、、

 

 

そして裏地は薄くて動くのは、透けたり形状の保持が難しそうなので、春夏用ですが

ベンラセーヌという生地を使います。

この生地はキュプラですが質感が薄手の綿ブロードに近いので、しっかり形が保持でき、かつ縫いやすいかなと思います。

色のバリエーションも豊富で合わせやすいです。

今は裏地も沢山できて選べますね。

 

そして何気に一番悩んだ芯地ですが、薄地用の芯地ダンレーヌのR009を使う事にしました!

薄地でも表に出ないそうなので安心です。

 

以上で素材も決まったので工業用パターンにします。

レースの裾を動かしたいので、それ用のパターンを作り三層構造にすることにしました。

 

一段目が表、二段目がレース用、三段目が裏地

という構造です。

では次回縫っていきましょう。

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