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2019 年 2月 27 日 – パタンナーズライフ

ゾゾのスーツレポート➁シャツ

先ほどラジオで「梅は咲いたが桜はまだか」と歌が流れていましたが、まさにそんな時期ですね :lol:

もう少しで温かくなる季節です。短い期間ですが・・・

生徒さんもたくさん入りました :-P

席がもう埋ってしまっているところが出ていますので、入学をお考えの方はお電話での確認をお願い致します。

 

 

では前回の続きです。かなりマニアックになります・・すいません :-|

 

シャツの縫製とパターンがどうなっているか調べてみました。

 

まず衿です。カラーキーパー付きです。中の縫製がどうなっているかばらして確認してみました。

まず羽衿です。

固めのバイアスふらし芯が裏衿についていて出来あがりカットではなく縫い代もついていました。芯は2mm控えて貼っていて、衿の縫代は7mmで表のステッチは6mm(表のステッチを乗せたいのでしょう)。

衿先は芯だけぎりぎりまで裁ち落としていました。個人でやるならあとでカットしたほうがやり易そうです。

 

 

台衿は裏台衿側に接着芯を貼っていて、芯押さえのステッチが5mmで入っていました。縫い代は5mmか7mmか縫製が微妙ではっきりしませんでした。台衿先の縫代カットはやっていましたね。

ちなみに表台衿を先縫い、裏台衿被せて表からコバでした。

 

 

衿をはずすと襟ぐりが伸びているのがわかります。伸ばして縫っている可能性が高そうです。3mmくらいかな?縫代は6か7mmにして縫いやすくしているようです。

肩線中縫いでした :roll: このヨークの幅だと、個人でやるのはキツイなあ・・しっかり作っています。

 

 

次にカフスです。

ちょっと剣ボロのボタン位置が短くないですか?

ここもはずしてみました。地縫いなしの挟み込みでステッチです。

多分カフスがカーブしているので地縫いが難しいのかなと思います。

カフスは表に固めのバイアスふらし芯がはいっていました。上側には芯押さえのステッチ。

縫代が重ならないようにするための縫代カットが入っていました。気を使っているのが分かります。

挟み込みのために縫い代角が中縫いしてました。これも量産ではいちいちアイロンをかけなくてすむのでラクそうです。

 

 

脇、裾は3mmの折り伏せ。ラッパを使っているんでしょうけど、個人でこれはしんどいなあ・・・ :-|

前たてはボタン、ボタンホールで三つ折りを押さえていて開いてくる下だけステッチで止めていました。値段も安いので極力ステッチをへらしたいんだろうと思います。

シャツの縫製はよく出来ている(きっちりしたドレスシャツの工場さんで縫っている印象です。縫製の工夫が少な目だったのは値段のせいかなと思います。

それでもこの値段でこの縫製はいい仕事だと思いました。

 

 

パターンです。シルエットだけ抜いておきました。そこそこ近いかなと。

ドレスシャツとしてはそこまで変わった所はないかなあと思います。ゾゾスーツのデータを使ってどうやってパターンをセレクトしているかが気になるところです。

カフスは曲げていることに拘りを感じました :-P ドレスシャツでわりと見るパターンですね。

微妙な袖口のカットになるのでここは真っ直ぐにしておいて量産の時に安く仕上げるかなと思ってました。頑張るなあ・・ :roll:

 

 

パターンに関しては袖口以外は普通のパターンという感じでした。「パターンオーダーをゾゾスーツを使って作った」という印象そのままという感じです。特殊な体型の人ならどうなるか気になるところ(まあ袖丈はいかがなものかと思いますが・・)

データが集まってからどんなパターンになっていくのか楽しみにしたいと思います。

 

 

 

ちなみにアイロンで前回のツキジワを消せるかなと思い、肩周りのくせをとってみました。

やっぱりちょっと残っていますね。完全に消し去るのは難しそうでした :-|

 

では次回パンツです :lol:

 

 

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