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2020 年 6月 – パタンナーズライフ

ゴムの戻り率➁

こんにちは :-P

雨が続きましたが、間に晴れて洗濯日和。1回の量が物凄くて大仕事になりますね 8-O

因みに、カジュアルシャツは、衿、前立て、カフスだけ干す前にパンっと形を整える派ですw

 

 

学校は新規の方も少し慣れてこられた感じです。

「自粛生活中にミシンを買って作ってみたら面白くて、本格的にやってみようかと思って」という方もいらっしゃいました。ミシンをせっかく買ったのであれば色々出来る事はありますし、型紙を作って自由に服が作れるようになりたい!っていう方は多いです。

 

好きな形が作りたいのであればパターンが引けないといけません。そのためにはやはりしっかりした理論を「理解」するべきだと思います。

そうですw動画の事ですね。「理解」するためには、何度も「考える」事が必要です。考え続けると「ハっ」と急に理解出来たりします。個人的にはこれが一番面白いと思っていますがw

動画システムならいつでも見直して「考える」事が出来るのでとても「理解」出来ると思います。

趣味の方もプロの方も必ず満足してもらえると思いますので是非 :-D

 

 

 

ではでは、前回またマニアックな事をしていましたが、引き続き・・

こういう細かい研究がとっても大事。生地とゴムとパターンの関係をしっかり把握しておくことで出来上がりに差を付ける事が出来るはずです。

 

↑前回はシーチングでステッチを入れるとゴムが伸びて結果の寸法が大きくなってしまう。という事を試してみました。

 

 

今回は生地を変えるとどうなるか見てみましょう。

固く厚い生地でキャンバスと、薄い生地でほぼローンに近いブロードです。

 

 

薄い生地から見てみましょう。

ステッチ無しの方はシーチングに比べるとそこまで難易度が変わらなかったですが、ステッチありの方が凄く難しかったです・・

 

理由が生地が縫っている時にズレてきて最後に余ってシワになってしまう。というものです。これは伸び率が高い(たくさん引っ張らないとダメ)場合に難しくなります。薄い素材の場合は余り引っ張らなくて済むくらいに設定しておかないと難しそうです :cry:

↑最後の端の生地がちょっとかんでしまっています :cry:

 

 

戻りはどうでしょうか?

見た目はシーチングと変わりありません。

ステッチを入れた方と比べてもほぼ寸法的に変わりありませんでした。

一定の固さを超えるとゴムが戻らなくなるのでは。と予想できます。これくらいの生地を固さの差だとほとんど変化はありませんね。

 

 

 

 

では今度は固い生地です。

まずやらないですけどねwキャンバスにゴムです。昔のワークウェアなら入っているのを見た事あります。

まず見た目のギャザーの出方が大きいですね。

ステッチありと比較します。

↑薄手の方と比較しても相当伸びてしまっているのが分かります。

結果は分かってはいましたがwそれでもここまで伸びるとは思っていませんでした。

ステッチを入れないほうは寸法的には同じでしたが、

↑こんな風に波打つ量が違います。

これでウエストとかの仕様にしてしまったらさぞお腹に刺さって痛いでしょうねw

 

どうでしょうか?見た目に結構違いが出てきていますし、縫製の難易度も大きく変わってきます。ゴムの伸び率を一定と考えるのではなく、素材に応じたパターンであるべきと思いませんか?

 

では次回まとめを少しお話して終了です。長くなってスミマセンw

 

 

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ゴムの戻り率①

こんにちは :lol:

いつのまにか梅雨入りしています。雨が降るのはいいんですが、この前電車に乗っていたら、今窓が開いているのでびちゃびちゃになりましたwなんとかして欲しいですw

 

さて、見学の方も少しづついらっしゃるようになってきまして、街にも少しづつ活気が戻りつつあります。気は引き締めていますが、やはり嬉しく感じますね。

私がこういった中で出来る事は、皆さんには満足してもらえるように服を作る面白さを伝える事だなとホントに思います。

今後も色んな事を企画して楽しんでもらえたらと強く感じました :lol:

 

 

 

動画システムですが、生徒さんで「隙間時間に何度も見て、イメージトレーニングしてます」という方がいらっしゃいました ;-)

そういった使い方をすれば理解度は格段に上がると思いますし、以前やってみた事を見てみると新しい発見があるかもしれません :-P 実際簡単に思えるスカートでも未だに発見はあります :lol:

 

是非何度も繰り返し見ていい使い方をして下さい ;-)

 

 

 

 

では・・

今回もちょっとマニアック路線ですw

 

そう、「ゴムの戻り率」です。

 

服にはよくゴムが入っている事があります。

以前なら「安い服にはゴムが使われている」というイメージでしたが、最近では高級ブランドにも良く使われるようになりました。

そこで、気になっていた事をやってみる事に

 

 

それが、「ゴムはどれだけ戻るのか?」です。

 

「あれ?ゴムの寸法は〇cmなのにその寸法よりかなり大きくなってる?」とゴムを使われる方は経験があると思います。

生地、仕様でどんな変化が起きるか?ゴムをどう扱えばいいか考えてみる事にしました。

 

 

 

ひとまずこれだけやってみました↓

まずは生地の違いとステッチを増やすことでどう変わるかです。

 

 

 

生地は3種類(薄手のブロード、シーチング、帆布)用意して「ウエストゴム」をイメージした仕様にしました。

扱うゴムはかなり固く戻り易い3.5cm幅のものです。

↑ゴムの方は分かり易くするため70%の長さで、かなり伸ばす状態に設定しています。

縫製はかなり難しいですがより差が分かり易いかなと思います。

↑かなり伸ばして引っ張って縫います。

 

 

仕様はゴムを後で入れてステッチは入れないタイプ

 

 

ゴムを後で入れて貫通のステッチを入れるタイプ

シーチングでまずはどれだけ差が出るか見てみます。

 

 

これだけ差が出ました↓

結構出ていますね 8-O

数字で見ると、22.5cm→24cm

%でみると、107%です。

貫通のステッチを2本入れるだけで寸法差がこれだけ出ます。

もし64cmのウエストにしたいなと思っても、「よし、ゴムには貫通のステッチを入れておこう」としてしまったら、68.5cmのウエストになってしまった・・・という失敗になるわけです :cry: 商品としてはとんでもないです・・・

 

これは正直大変です。ステッチ2本でゴムの戻る%が変わってしまうのです。

プロは工場さんに「ゴム上がり何cmでお願いします」とパターンに記入しているのをよく見ますが、はたしてそんな簡単に出来るものでしょうか?生地や仕様、縫い方によってはとんでもなく難しくなるんじゃないかなと思います。

 

という事で次回生地を変えて縫ってみます。マニアックですがどうぞお付き合いをw

 

 

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衿ぐり角縫い

 

こんにちは :lol:

暑くなりましたね 8-O

私はマスク着用しながらだと熱中症になると思ったので、こまめな水分補給と着替えを持ち歩いて、体温調節に例年よりも気を使っています。窓を開けながらクーラーが聞いている施設が多いので、皆さんも体調にはお気をつけください :-|

 

 

授業も始まり、皆さんにお会いして一安心しています。カリキュラムの動画システムの反応が本当に良くて作り甲斐があったなあと思います :lol:

新しい動画システムに関しての詳しいお話はコチラ↓

http://www.leopera.com/pl/?p=9781

 

より生徒さんに満足してもらえるように、そしてわざわざ対面で授業をする価値がある授業が出来るよう頑張ります!

 

 

では、では、

:-P 間に部分縫い作りました。

今回は衿なしの見返し始末についてです。↓コチラです。

衿ぐりのラインはデザイン性が高いのですが、後ろと前のラインの繋がり良くと考えると結構ラインが限定されてしまいます。なので、「サイドネックを角で縫う」というやり方をしてみようと思います。

ボートネックにしたいときに有効な縫製の仕方ですね。

 

 

 

衿ぐりが結構広いものは浮きやすいので、少しイセを入れるとキレイに見せることが出来ます。自分で縫うのであれば、伸び止めを貼るときに少し引っ張って貼るとイセは簡単に入れることが出来ます。お試しあれ

↑引っ張ってシワをつぶすように、アイロンをかけて貼ります。

 

 

簡単な身頃を用意しました。

衿ぐりと見返しを先に縫うので縫い代の付け方に注意しましょう。

 

 

このあたりはさほど難しくありません。

 

 

切込を入れて、、

 

 

片側だけ、仕上がりの角まで地縫いで止めました。違いが出るか、検証です。

 

このやり方でぬうと、裏コバステッチの返し縫いが見えてしまうなと思いました。気になる人は気になるかな?衿ぐりあとでぐるりコバステッチだと問題なさそうです。

縫う時はジャケットの衿付け止まりと同じ縫い方です。ちょっと縫う精度が必要ですね。

 

反対側は縫い流しタイプで裏コバステッチも入れました。

出来上がりで止めず、縫い流したタイプは切込を入れなければいけませんでした。あとは裏コバステッチが入って縫い代を押さえてしまっているので、中の縫い代をカットできず少し厚く仕上がってしまいました

 

 

表からはさほど分かりませんが、、

 

 

片側裏コバステッチを入れているほうが、出来上がりで止めないほうです。

↑ここがやはり少し厚く仕上がってしまいました :-| まあそこまで気にしなくてもいいかもしれませんが、デニムとか厚めの生地を扱う時に結構大事になってくる気がします。

 

 

やっぱりこっち↑出来上がりで止めるほうが薄く仕上げられてキレイになりました。

 

縫製はかなりマニアックなお話でしたが、パターンに関してお伝えしたい事は「縫製の仕様によっては衿ぐりのラインは限定されずに自由に引くことが出来る」です :lol:

こういったボートネックのような横に広がっているタイプのものは「どういう仕様にするか?」を考えておいてから衿ぐりのラインを引くようにしましょう :-D

 

ではまた次回!!

 

 

 

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