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2023 年 7月 – パタンナーズライフ

片玉縁ポケット(袋布タック)①

暑いですねー :cry:

熱中症に気を付けて過ごしましょう・・外で暑くて頭が痛くなったりしたらすぐ外出は避けるべきですね、、この前ちょっと危険でした・・ほんとに怖いです :cry:

 

暑くなってきたところで、来期(10月入学)の申し込み日決まりました!

http://www.leopera.com/news/20230720/1217

9月3日(日曜日)から募集スタートです!!

埋まりやすい曜日もありますので、10月から入学を考えている方はお早目に手続きをお願い致します!!

と同時に東京校のみ

9月3日(日曜日)10時~12時まで 13時~15時までで無料体験セミナーを実施します!!

詳しい内容は↓の動画でどんなことをするかご確認下さい!

こちらも席が埋まりやすいので、お早目にお電話でのご予約お願い致します!!

東京校 TEL03-5473-1519

東京校のみの開催となりますのでご注意下さい ;-)

 

 

 

 

さて、お盆前に軽いものを・・・と思いましたが結構マニアックなチョイスになりました(笑)

「片玉縁ポケット(袋布で口布の縫代をタック状に挟む)」・・・というディティールです・・・マニアックすぎる?

 

趣味で、ハイブランドや面白いディティールの服を安く買って調べているのですが :roll: (ほんとに趣味です(笑))ちょっと変わった縫い方のものを紹介したいと思います!

↑まあ見た目普通に見えますよね・・見落としてしまいがちですが、箱ポケットではなく「片玉縁」です。

↑これ

 

最初見た時は???ってなりました。なんの意味が・・・

 

ちょっと縫ってみないと分からないですね :lol: ←楽しいです

では早速準備していきましょう!!

↑のパターンを裁断、印付けした状態です。

ポイントは口布が2つ折りの単純な形である事と、袋布(手前)に謎のタックがあることです(正確には地縫いします)

このままでは?だと思いますので、進んでいきましょう!

土台には芯を貼り、口布にも芯を貼っておきます。

向こう布には、あて布を叩いておきます(あとで袋縫いする事を考えて、周り2mmくらいカットしています)

土台布には袋布をセットしておきます。

出来上がり1,2mm手前で仮ステッチ(袋布を押さえる)をいれます。

これは無くても出来ますが、やりやすさを考えて入れておきました。

口布は2つ折りにしておき、↑のように地縫いします。口は縫代1cでカットしておきます。

角に切り込みを入れて・・

回転して上下を地縫いします。ものによってはここを地縫いしないで外周コバステッチを入れるものも多いですが、おそらく「綺麗さ」を優先して地縫いは絶対入れたいという意思を感じます(妄想)

ここで正確に出来ていないとかなりズレるので慎重にした方がいいかなと思います。

 

・・・とここまでで一度区切りたいと思います ;-)

謎タックはなぜ入っているのか、次回お伝えしようと思います!!

 

ではまた!

 

 

 

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インタビュー

皆さん、こんにちは

7月に入ってからとてつもなく暑くなってきましたねぇ(-_-;)

そんな猛暑で何を着れば良いかお困りの方にオススメのポシャツの縫製動画がございますので是非作製して今年の夏はポロシャツで乗り越えましょう!

 

 

今回はちょっと小話です(笑)

少し面白いお話が聞けたので、その様子をお伝えしようと思います。

「パターンの力で売り上げが伸びた」お話です 8-O

 

メンズのパタンナーの方で受講されている生徒さんがいらっしゃるのですが、

その方は徹底的に基礎を本校で学びました。

もう7,8年は通われている方です。

 

最初は外注の会社で、そこから小さなブランドのパタンナーになり、現在は大手メーカーのパタンナーをされています。

 

 

本校に来た時は、「外注の会社にいるけど、決まった寸法をただ打ち込むような作業ばかりで、全く技術が進歩している気がしない」「このまま会社で作業だけして出来る気がしない・・」と悩んでた時に見付けて来たそうです。

 

 

本校は基礎から徹底的にお伝えしています。

それこそタイトスカートからスタートですが、少し難しいのでざっくり説明すると

「筒という立体からダーツをとった時にどんな形になるか分かれば、服は基本「筒」ですからどういうアイテムでも対応できるようになりますよ~」という考え方です。

それが少しずつ複雑な立体になっていき、難易度が上がっていく。という課題の流れになっております。

その方にはかなり「目から鱗」状態だったらしく、7,8年も通う(完全に面白くてはまる(笑))ようになったそうです ;-)

 

 

そんな基礎を徹底的にされた方は今の会社に入って、最初引き継いだパターンを見て・・・

「着難そう・・・」と思ったそうです。

 

タイトめな形がメインのブランドさんの担当になったそうですが、

「運動量がほとんど無いパターン」や

「着てみると肩先に凄く当たって着難いパターン」

「袖が振り過ぎてタスキシワが出る」

などなど結構厳しいパターンだったそうです・・

基礎から徹底的にされているこの方は「忙しくてトワルを組む暇がなかったんだろうな」「専門学校上がってすぐに会社に入り、そこまで先輩に教えて貰えなかったんだろうな」とパターンを見て、また前任の方を見て思ったそうです。

パターンにその人の「意図」は慣れてくると見えますからねえ・・

 

その方はかなり意欲が高く、「パターンの力で売り上げが伸びるんじゃないか?」とずっと思っていたらしく、これを機に「ベースのパターンを着易くバランスの取れているものにした時、売り上げにどう影響するのか」という事を実験してみる事にしたそうです。(本来どのパタンナーの方もそういった取り組み方をされてる思いますが、かなり厳しいパターンを変えると、分かりやすく結果が見えるんじゃないかという事です)

 

結果・・・

見事に売り上げが伸びたそうです。

パターンの力だけで変わるかと言われると根拠に乏しい気もしますが、条件として

「ほとんどが継続したデザインであまり新しいデザインが無い」

「予算もあまり無いので広告もそこまで力を入れていない」

「SNSも大きな動きはない」

「納期、工場の大きな差は無し」

などあまり変化のないブランドさんなので検証するにはもってこいの条件がそろっています 8-O

 

唯一「販売スタッフの方の力」はあるかもしれませんが、全ての店舗で売り上げが伸びれば可能性は高いかと思います。

 

「着てみてリピートした」方が多かったそうです。ネットよりも圧倒的に店舗の方が売り上げが良いそうです。そこも「着て良かったから購入→パターンの良さ」に繋がるかと思います。

「今までと同じ価格で、デザインもあまり変わらないのに、着やすくなって、スタイル良く見えたら」売れると思います。

 

元々もう一つのメインブランドさんを超えて売り上げが伸びたそうです(今も伸び続けている)

 

 

私はパターンの力を元々信じていましたが、実際に「数字としての結果」を聞かされると、「ああ、パターンってすごく大事なんだな」と改めて気づかされました・・・ :cry:

 

そんなお話の流れで「パターン」について皆さんももう一度基礎から学んでみてはいかがでしょうか?本校ならそのお手伝いが出来ると思います。

「直ぐに使えるテクニック」ももちろん大事だと思いますが、早いサイクルでパターンを引かなければならない状況こそ「基礎」の重要性は高まっていると思っています・・

 

 

それではまたこういったお話があればお伝えしていこうと思います ;-)

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特殊袋縫い②

雨が降りながらも暑いという嫌な季節です・・

そしてもう7月に入ったので、もっと熱くなるというツライ季節に突入です・・・どちらにしても夏は昔から苦手です・・・

体調も崩しやすい季節(冷房で・・)だと思うので皆さんも気を付けて下さい :cry:

言ってる私は鼻の調子が悪いですが・・・

 

 

さて気を取り直して

またファスナーの説明ですが・・(しつこいです ;-) )色んな縫い方や仕様があるんだなと感心する内容ですので皆さん是非隙間時間にご覧ください!!

しかし、前回のアイロンがけ動画そこそこ伸びましたね・・また何かやろうかな・・・ :roll: ちょっと企画しておきます!!

 

 

では前回の「特殊袋縫いの続き」です。

 

↑こんな感じの縫い方でした!

個人的な感想ではおそらく「滑脱防止」では?と考えています。

滑脱とは、縫い目に力が加わった時、その部分の生地の糸が滑るように動いて縫い目が開いたり、縫い代が抜けたりすることを指します。

麻の生地など打ち込みが甘い生地などで良く起きる現象です。

なので、良くやる手法としては伸び止めテープを貼ったりするんですが、それは非常に手間です。

なので「ステッチを1本増やして生地の密度を上げる」という選択をしたんじゃないかな?と予想しました・・

わざわざ入れるんですからそれなりに理由はあるはずなので、そう考えると腑に落ちました。ちなみに他のアイテムではこの縫い方はされていなかったので、「滑脱防止」が有力かなと思います。

 

 

そして、それだけでは面白くないので、「ほかにもアレンジ出来ないかな?」と思い縫代幅を変えたりアレンジしてみました ;-)

↑こんな感じで幅を変えて見ました!見た目割っているみたいで綺麗ですね ;-)

あとは実際の甘目の生地で試してみました!

↑普通の袋縫いです :lol:

↑さっきの縫代幅左右均等になるようにしたアレンジ版です!

アレンジ版のメリットは

「見た目綺麗」

「左右縫代の生地枚数が同じで分量も同じ」なので捻じれも少なそうです!

 

 

 

最後は実際に引っ張ってみて確認してみましたが、正直短い距離では分かりにくかったですね :cry:

そしてもっと甘い生地の方が分かりやすかったかなと思います・・

それでも感覚的には(見た目)普通の袋縫いよりたしかに滑脱はしにくい感じがしました!(感覚ですいません

 

かなり縫製もし易く見た目もいい仕様なので是非皆さん試してみてください!!

 

 

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ミシンカバー作り②

皆さん、こんにちは

LE・OPERAのYouTubeチャンネル登録者数が2000人を超えていました!(^^)!

いつもご視聴ありがとうございます!

「意外と見落としがちな疑問」「部分縫い」「生地の特性」「PM検定

対策動画」などなど様々な動画をアップしています

なかにはかなりマニアックな内容の物もありますがとても面白い内容になっていますので是非ご覧になってみて下さい

 

↓パターンナーがちょっとしたテクニックでシワシワのTシャツをアイロンがけで新品同様に復活させる動画です

遂先日UPされたばかりなのですが既に沢山の方に見ていただいているので、アイロンがけ動画のシリーズ化を考えていますのでお楽しみに!

 

 

 

去年の年末にブログで紹介したミシンカバーのお直しで、縫製がしずらかった箇所など改善して今回2個目を作りましたので紹介致します!

 

 

↓今回お直しするのがコチラ

破け過ぎてカバーの役割を果たしていないですね(笑)

ボロボロになっている部分は破棄してそれ以外の厚紙が入っている側面のパーツは再利用しました

 

 

 

それでは縫製です( `ー´)ノ

側面のパーツを表、裏2枚ずつ裁断し、下端を袋縫いします

今回表に帆布、裏にシーチングを使用しています

前回作った時は袋縫いをする際にミシンカバーを挟んで縫ったのですが側面のパーツが縫い縮みしたので今回は帆布とシーチングのみで袋縫いしています(*’▽’)

 

 

続いて上側のパーツを縫っていきます

 

元々のミシンカバーの上側のマチの部分はホコリが入らないように閉じられる仕様になっていたので,今回作るミシンカバーもこの仕様にしました

 

 

上側マチのパーツは表、裏1枚ずつ裁断し中表に合わせてU字に縫います

その後切り込みを入れ表に返して周囲にSTを入れます

ST幅はめくれやすくなるのを防ぐ為にコバST+5㎜STを入れて少し硬くしています

 

 

 

上側のマチと横側のマチを接ぎ、端を三つ折りで始末した後、元のアイロンカバーを側面とマチのパーツで挟みながら中表で縫製し縫代にロックをかけて完成です( `ー´)ノ

 

 

 

 

完成したので早速ミシンに被せてみました!

アイロンを持ち運ぶ時は上側がペロンとめくれ、保管する時には閉じるとホコリなどのゴミ侵入を多少は防げる仕様となっています(^^♪

 

 

前回作った時は角丸が小さすぎて縫製が少し大変だったので今回は緩やかな

カーブにしたので縫製がしやすかったです(*^▽^*)

ソ-イングセミナ-で習う縫い方を応用させて縫製したのでル・オペラに通われている生徒さんも自宅のミシンカバーが破れていてお困りでしたら是非お試しください!

 

 

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