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パタンナーズライフ

ディティール研究② 3

こんにちは。雪も溶けて先週の吹雪がうそみたいです。
水か木に雪が降るという予報でしたが、大丈夫そうでなによりです。


今回は以前にお話していたデニムのディティール縫製を(すいません間があいてしまったので忘れた!って方はコチラからどうぞ→http://sv360.xserver.jp/~leopera/leopera.com/pl/?p=2612


ジーンズの股ぐりの縫製です。

この部分の縫製方法はけっこうモノによって違うのですが、デニムは簡単に縫うため、地縫い無しで乗せてたたくだけ。という仕様が多いようです。

では前回作った、左右のパンツを実際縫ってみましょう。
ここまで出来ていた状態です。


右(持ち出し側)
持ち出しにコバステッチをかける時、股ぐりの開き止まり下に切り込みを入れておいて、股下まで縫います。


左(見返し側)
前中心端5mmの位置にステッチをかける時股ぐり途中で縫い流しています。

※ここもモノによって全然違うのですが、基本的にアイロンを極力使わないようにするため、ステッチをかけて縫い代を安定、めくれるのを防ぐためと私は思います。
なので、開き止まりにカンヌキやリベットを入れる右(見返し側)は糸がほつれても問題ないので、返し縫いする手間さえ省いています

その後乗せて縫います


右の縫い代が見えない様に注意しながら、
股下→開き止まり→股下 の順にコの字に縫います。
股ぐりに近い部分はステッチが細くなっているのですが、細く縫製すると、つりジワを少し減らすことが出来ます。(ためしに幅を太めにしてみましたが分かりやすくシワができています。)
ただ強度的には若干不安かなと思います。

ステッチが細いので、裏の縫い代がめくれてくる。というのも先に右(持ち出し側)にコバステッチを股下まで縫っているので大丈夫です。(ほんとよく考えられています(^_^))



最後にベルトです。

ポイントは縫い代の折り方と地縫いをしないです。


下端は段差をつけて折るというのはいつも通りな感じです。

ここがポイント。こんな風に縫い代を折りこみます。

ドレスよりのパンツ(スラックス)では考えられない仕様です。
縫い代が飛び出してしまうので、汚いとされてしまいますが、カジュアルの場合、少し汚く見えたとしても、合理的に縫製がしやすいようにしています

ここは生地の厚みで段差がつかない様に左パンツと見返しを別々に包んでステッチをかけています。


ベルト端には地縫いもありません。
地縫いをするとひっくりかえして角をきれいに出す作業が手間だからだと思います


後は縫い流した糸を生地の中に入れ込んで、ベルトをぐるっと縫えば完成です。

カジュアルパンツの縫製方法は工場の設備がどうなっているのか、があって初めて仕様が決定できるものだとつくづく思います。逆にミシンや、糸、生地が進化するとそれに伴って仕様も新しくするべきだなと思います。

ちなみに個人的にはドレスとカジュアルのバランスがとれている仕様が好きです。ステッチの幅が(3mmとか)

でわ!!


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